「あるもの」をつなぐ No.26 小林シンイチロウ

ぼくらのマイホーム「朝会」

ぼくらのチームは毎朝「朝会」をやっています。最近は30分〜1時間程度。業務の報連相を中心ですが、話す内容は自分で決めてよいことになっています。朝会を続けてきた中で、成果だけでなくチーム力を高めることにつながっていると感じています。

これまで朝会をテーマにしたブログ記事は多いのですが、それくらい、ぼくらのチームには無くてはならない場であり時間なんです。

今回は朝会がメンバーにとってどのような場所になってきたのかをお伝えしたいと思います。お伝したいエッセンスを掴みとっていただけたらうれしいです。ご一読くださいませ。

<親密な人には話したい?>

大切な家族や夫婦、恋人や友達には、職場や学校であった嬉しかったことや嫌なことを聞いて欲しい時があると思います。親密な人には知って欲しいっていう欲求があるんでしょうかね。

いくら親密な関係であってもケンカをすることはあります。表立ったケンカでなくても不穏な空気が流れたりする。だけど、気づかないうちにいつもの仲良しにもどったりする。ケンカ中だって相手が困っていたら助けたくなることだってあります。

こうした関係性をもった人のつながりって家族に限らず「マイホーム」だなあって思います。安心してオープンでいられる関係。あったかい関係。帰りたくなっちゃうマイホーム。時にはケンカもするけど。人間だもの 笑

こうした関係ってすぐにできるわけじゃない。ある程度一緒に時間を過ごして、お互いをわかり合って、同じところや違うところを知る中で少しづつ作られていく気がします。

<マイホームにはほど遠かった・・>

最近、ぼくのチームは「マイホーム」に近くなってきなあって思っています。チームのような目標達成だけの役割集合体じゃなく、お互いを大切にするマイホーム。

4年前まではマイホームとはほど遠かった。メンバーは陰で悪口を言い合うくらい仲が悪かった。部下のチュウさんはアリオカさんを嫌っていたし、アリオカさんはチュウさんに対して上から目線だったように見えました。なんだろう・・牽制しあってた感じ。

当時は個人商店で仕事をしていました。それぞれ役割担当の仕事があって、他のメンバーと関わらなくても仕事ができていた。お互いなるべく干渉せず、口も出さない。上司であるぼくに対しても、途中で何か言われると仕事が増えるとか、めんどくさくなるとか言って進捗報告はほぼゼロ。報連相なんて夢のまた夢。

でも、振り返ってみると、チームの在り方がこうした状況を作ってきたんだと思います。リーダーであるぼくが、チームを目標達成の道具としてしか見ていない。もちろんそう意識して仕事をしてたわけではなかったけど、やってることはそういう在り方だったと思う。

リーダーが羊飼いだとすると、羊のことをよく分からないまま、ひたすらゴールへ駆り立てる。羊は四方八方へ逃げまわるだけ。日が暮れてもゴールにたどり着かない。羊飼いはくたくたになり疲弊する・・。

当時、ぼくも組織の成果を出すのに必死だったから仕方ないけど、自分のやり方に違和感を感じていたのは確かです。部下も上司もハッピーではないし、おまけに成果も出せない。なんとも情けない状況でした。

<「朝会」がチームを変えた>

これまで何度か書いてますが、2020年からコロナの影響でリモート在宅勤務となりました。ますますコミュニケーションが取りにくくなった中、毎日朝9時から朝会を開始しました。

対面でコミュニケーションをとる機会がいっきに減少。画面越しのコミュニケーションによってさらに報連相は難しくなると思ったのですが逆でした。コロナを契機に感染予防の薬はこれがいいとか、マスクがどこで売ってるとか、コロナ対策の話題を中心にメンバーどうしのコミュニケーションが活発になったんです。

ぼくはこの様子を見てチャンスだと思ったんです。とにかくメンバーどうしの話しあう時間が増えたらいい。朝会を話したいことが自由に話せる時間としました。これを毎日続けたんです。

徐々に業務の報連相をしてもらうようにし、やがて朝会はチームの成果を高める上で欠かせない武器となりました。

それだけじゃありません。メンバーどうしの助け合いが生まれたり、チームに対して愛着を持ってくれるようになりました。アリオカさんにとってぼくらのチームはどんな存在?と聞いたらこう言ってくれました。

「チームは一緒に良いものをつくっている仲間です。業務上困っていることについてアドバイスもらったりするのはありがたいです。小さなことかもしれませんが、実はすごく大きいのですが、いつでも相談できる仲間です。うちのチームはとても風土がよいと思います。それは配慮されているからだと思います。(あるものをつなぐNo.8)」

<ぼくらのマイホーム「朝会」>

そして、なによりも驚いているのは、みんなが朝会という場に集まって自分の仕事や気持ちについて話したがっていることです。ぼくが今回お伝えしたかったことはここです。

メンバーは仕事についてうまくいったことや出来なかったことに加えて、うれしかったこと、悔しかったこと、頭にきたこと、傷ついてしまったことなどの気持ちも話してくれます。また励ましや助言、さらには厳しい直言ができる場にもなっています。

組織ではたらく人たちはチャレンジしたり、無理を通したり、通されたり、プレッシャーを感じたりしながら、毎日なにかしら傷ついていると思うんですね。傷は浅いうちにケアすることがとても大事だと思います。そしてまた次に向かえればいい。

メンバーは自分なりに懸命に仕事をして、朝会というマイホームに戻ってくる。みんなに話しを聞いてもらい、ケアされながら希望や勇気をたずさえて、またホームの外へ飛び出していく。

誰かに話を聞いて欲しい。そこにマイホーム「朝会」がある。

組織の中に話したくなる場をつくろう!

<告知です♪>

4月6日にシンイチロウの遊び部屋「はたらく気持ちの交流タイム♪」を予定しています。

今回のテーマは「気持ちを感じてみよう」です。

働いていればいろいろあるよね。気になっていることがあれば人に伝えてみるもよし、自分だけで感じてみるもよし。
人の気持ちを聞くことで、自分の気持ちが動くこともあります。気持ちの柔軟体操です。
参加は手ぶらでOKです。頭で考えて話すというより、感じてもらう時間が多くなるかもです。

それと、せっかくなので組織の中で解決志向を実践しているぼくが、どんな風景を見ながら実践しているかを話してみたいと思っています。

みなさまのご参加お待ちしています♪

「あるもの」をつなぐ No.26 小林シンイチロウ” に対して3件のコメントがあります。

  1. おっくん より:

    小林さんへ

     おはようございます。
     ここは外は雨のコインランドリー。3月に入っても肌寒い日が続いていますが、春はもうすぐですよね。

     読み終えて・・・「なんだろうこのふんわり感・・マイホーム・・うーん♪これぞ小林さんの空気なんだなあ」と余韻をかみしめていることろです。

     そんな小林さんに近況を聞いてもらおうかな😊
     実は去年のクリスマスからルートイン(庭師)と放課後デイサービス(先生)の両職場を家庭の事情でお休みしております。自分の可能性を試す場がないので心にポッカリと穴が空いたようで寂しいなあ〜ッて。でも辛うじて自治会の活動が始まりかけており、短い時間ですが家庭以外で自分の存在を意識できる場があって助かっています。
     自治会の新年度メンバーの皆さんとはまだ一度しか顔合わせはしていませんが、「マイホーム」のような人間関係になればいいなあとコラムを読みながら思っています。
     
     小林さんの文章は爽やかな風が通り過ぎるようにサラサラと日々の浮き沈みも当然の成り行きのように聞こえてきますが、文字の中に秘められた迷いや努力も見過ごさないようにしなければと決意を新たにしております。そしていつも勇気をありがとうございます。

    (手紙のようなコメントですね😅)

  2. シンイチロウ より:

    おっくんへ

    いつも刺激になるコメントをありがとうございます。なんかいろいろありますよね〜。それでも自分の可能性を追って希望を持ち続けている姿、かっこいいです。ぼくも勇気をいただいています。自治会の仲間と楽しんでください♪おっくんのマイホームになりますように。

    1. おっくん より:

      😊

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