「明日からやってみようかな♪」と思えるSF流シンプル面談 No.9 諏訪太郎
「良い雑談」で思考停止の会議がリラックスした会議に変わる
みなさんは、毎日どれぐらいの時間を会議に費やしていますか?
私は、長い日で1日6時間ぐらい会議をしています。
1日の労働時間を8時間と考えると、1日の7~8割の時間を会議に費やしている計算になります。
しかも、新型コロナウイルスへの感染防止のために、部内会議でさえオンラインで行われることが多いです。
1日6時間リモート会議なんて日も普通にあります。
もう1日の会議が終わった後はグッタリですよ。
個人的にはリモート会議は、対面の会議より疲れる感じがします。
実際、長い時間リモート会議をしていたときに、一緒に参加した人に「諏訪さん、大丈夫?すごい顔してたよ」なんて、言われたこともあります。最後のほうになると、集中力が切れ、睡魔が襲ってきて、思考停止状態で考えられないし、人の話が頭に入ってこないんです。みなさんは、そんな経験ありませんか。
実際に「一般社団法人オンラインコミュニケーション協会」が実施したアンケートでも53.4%の人が、対面会議に比べ、オンライン会議のほうが「メンタルが疲労するようになった」と答えているというデータもあります。
身体は疲れていないのですが、精神的に疲れるんですよね。
オンライン会議は便利なのですが、使い方を考えないと効率が悪いということです。
そんな中、私の上司は、毎回リモート会議が始まる前にあることをして、会議が円滑に、活発になるようにしています。
たった5分ですが、これをするだけで参加者の緊張感がなくなり、場の空気感が変わります。
リラックスした場でリモート会議ができるので、議論も活発になるし、参加者は会議に集中できます。
盛り上がりすぎて会議が予定時間を超えてしまうこともあります。
ちょっとしたことでリモート会議がこのように変わったら、いいなと思いませんか。
私の上司が何をしているかといいますと、会議が始まる前に「良い雑談」をしています。
「良い雑談」とは何かというと、私が作った言葉ですが、取引先や部下を認めるような話をする時間のことです。
例えば、野球が好きな部下がいたら、冗談を交えながら野球の話をします。
例えば、取引先の担当者様が引越しをしたら、引越した場所について話をします。
こんな感じで、初めの5分は「良い雑談」の時間だと相手もわかっているので、時には取引先の担当者様が「良い雑談」のネタを用意してくれて、みんなを和ませてくれることもあります。
先日の話ですが、リモート会議にログインすると、1人の取引先の担当者様のバックの画像が餃子の映像になってました。
目立ちますよね。
すぐに話題は、この担当者の方の餃子の話題になりました。
実は、この担当者の方は、数か月前に都内から宇都宮に引っ越した方でした。
前回のリモート会議の時に、「宇都宮餃子を食べたか」という話題になったのですがその時は餃子を食べていませんでした。
「美味しかった」、「ほかの餃子と何が違うの」など、宇都宮餃子についての話で盛り上がります。
餃子の話題で盛り上がることも大切なのですが、私はその前段階が大切ではないかと思っています。
私が大切だと思っているのは、そもそも宇都宮餃子の話が出る時点で、担当者が引越したことをきちんと把握し、相手に興味関心があることを伝え、相手を認めているということです。
相手から興味、関心を持たれることは、当事者としては嬉しいものです。
嬉しいからこそ、相手の興味、関心に答えようとします。
このスパイラルが回れば、回るほど、お互いがお互いを認め合うことができるようになり、それを見ている周りをも巻き込んでいきます。
さらに、仕事とは関係のない話題から入ることで、リラックスした状態で会議を始められます。
たった5分の「良い雑談」ですが、それをすることで、信頼関係と場のリラックスを手に入れることができるのです。
今よりちょっと相手に関心を持つだけで大丈夫です。
そして、関心を持ったことで伝えたいと思ったことを伝えるだけで大丈夫です。
それほど大変ではないですが、でも、効果は絶大です。
毎回5分でいいので、「良い雑談」の時間を作ってみませんか。
それだけで、会議の内容は大きく変わります。
諏訪さんへ
諏訪さんの上司は何者ですか?って尋ねたくなるほど人の心をコントロールできる方なんですね。「良い雑談」の裏にはどんな意図が隠されているんだろうと興味を持ちました。
コラムのタイトルにも
「良い雑談」で思考停止の会議がリラックスした会議に変わる」とありますが、一体脳の中で何が起こってこのような感情にたどり着くのでしょうか?
諏訪さんは餃子の話で、「私が大切だと思っているのは・・・相手から興味、関心を持たれることは、当事者としては嬉しいものです。嬉しいからこそ、相手の興味、関心に答えようとします。」
「さらに、仕事とは関係のない話題から入ることで、リラックスした状態で会議を始められます。たった5分の「良い雑談」ですが、それをすることで、信頼関係と場のリラックスを手に入れることができるのです。」
と、相手に興味を持つことで「信頼関係と場のリラックスが生まれる」と表現されています。
SFを実践する上でも、或いは人間の内面と対峙しなければいけない場面に出くわした時に、このように心理状態を把握したり、コントロールできることは、人間関係を良好にするために非常に有効な認識であると思います。
これはコーチングの世界かもしれませんし、私にはまだまだ整理もできていませんが、諏訪さんはSF的な実践をするときに、「この手段はこのような効果(人の心の動き)が期待できそうだから目標が達せられるだろう」のような経験値や見聞を裏付けとしてお持ちなんでしょうか。
上司の方やブログ読者の皆さんにも是非お伺いしたいですね。
おっくんさん、コメントありがとうございます!
私の上司は、なかなかの人ですよ(笑)
冒頭の「良い雑談」は、第三者の目線で客観的にみても、勉強になります!
私の一例ですと、初めての方に会うときには、なるべく相手のこと(人や会社)を調べるようにしてます。
相手に対する知識を持っていると、「OKメッセージ」を伝える内容を事前に考えたり、その話題に話を持っていけるからです。
私はあまり人と会話するのが得意ではないのですが、こうすることで会話のネタも得ることができ助かってます。
コミュニケーションの前提としてお互いの関係が、もしくはコミュニケーションそのものが「安心であること」「安全であること」が約束された状態になるのかなあと考えてみます。
私の経験ですが、スーパーで買い物の精算をする時に、レジの方のネームプレートを見てお名前を呼びかけるだけで瞬時に安心な雰囲気が生まれることがよくあります。もちろん人によって深い浅いはありますが、目を見ればその度合いを感じることができます。
「私はあなたの味方ですよ」という気持ちが、相手にも通じていくんですね。
人間とは鋭い感覚を持った不思議な生き物なんですね。コミュニケートすることが人間の証なのかもです。
そう言えば先日のNHKラジオで野鳥のシジュウカラも仲間と会話してるんだって聞こえてきました。OKメッセージもあるのかなあ😁
おっくんさん、レジでの話をありがとうございます。
相手に「名前で呼ばれる」って、安心感を感じますよね。
「okメッセージ」って「実際に出来たこと」に対して伝えるのはもちろんですが、おっくんさんのレジでの会話の例のように、「私はあなたに関心をもっていますよ」ということを伝えることも「okメッセージ」なのかなと、個人的に解釈しています。
おっくんさんが言われるように、人間って鋭い感覚を持っていると思います。
電話しようと思っていたら電話がかかってきたり、あの人元気かなと思っていたら街中でばったり会ったり。
自分の思っている感情が相手に伝わる鋭い感覚を人間が持っているとすると、常に相手に対して良いことを考えて、良い感情を伝えていきたいですね。
GW明けた朝に読んだこのブログは、仕事への気持ちをゆっくり運んでくれる素敵な流れでした。
”良い雑談”の中には、何気ない相手への問いかけ(質問)がたくさんあるのだろうな…と想像しました。
会話の中で、「もう少し詳しく教えてくれる?」「へ~そうなんだ、いいね~、それってどんな感じだったの?」等と、会話の中で質問されるって、関心を持ってもらえたんだと嬉しくなって楽しく頑張って話しちゃう。
そんな相手には自然と心を開いてしまうと感じました。少なくとも、閉じることは無い。
諏訪さんも言われている
「関心を持ったことで、伝えたいと思った事を伝えるだけで大丈夫」
↓
時に、関心を持ってもあえて伝える事をしていない時もあるかもしれないと感じました。
「わざわざ」伝えた先に、優しくて明るい関係性の展開がありますね。
私、「わざわざ」って好きなんです。笑
チームワークや人間関係で大切なことって、自分でやろうと思えばすぐできる「何気ないこと」に溢れているのかもしれない…と、思いました。
気持ちの良い朝を迎えられました。
今日このブログ読んだ自分にあっぱれ!笑
諏訪さん、ありがとうございました。
シオタさん、コメントありがとうございます。
チームワークや人間関係で大切なことって、自分でやろうと思えばすぐできる「何気ないこと」に溢れているのかもしれない…と、思いました。
このコメントって、奥が深いなと思いながら読ませていただきました。
チームワークや人間関係で大切なことって、実は難しいことではなくて、
シオタさんが大好きな、「わざわざ」なのかもしれませんね。
でも、チームワークや人間関係が苦手な人ほど、
「こんなこと言わなくても」とか、
「言葉にするのも恥ずかしいから言わなくていいか」とか、
「わざわざ」相手に伝えることをしていないのかもしれませんね。
または、まずは、日々の何気ないことを伝えるだけでいいのに、
変にテクニックに走って難しいことをしようとして失敗してるのかもしれませんね。
私自身も職場だけでなく、家庭にも、「わざわざ」の会話を増やしていき、
さらに良好な関係を作っていきたいと思いました。