快く生きる日々 No.13 渡辺照子
「気に入らないとき・つらい時をどう進むのか?」
日々生活していて、“あっ!いいこと言ってんな~!”って感じると、すぐメモを取る癖が私にはある。最近は、テレビのドラマの中で、「かのフローレンス・ナイチンゲールはこう言っています。“自分の気に入る仕事を任された時だけ看護師になるのではない。気に入らない仕事にこそ志を持て”と。」このように役者さんが語っているのを書き留めた。
“気に入らない仕事にこそ志を持つ”・・・なんて素敵な響きでしょう~!素敵な響きではあるけれど、現実にはなかなか難しい気がする。気に入らないものは気に入らないのだ。しかし、日常の仕事において、気に入らないことを避けまくっていても、それこそ仕事にはならないという側面もある。どうすれば、気に入らない仕事に志を抱くことができるのだろうか?
さて、サッカーJリーグ・浦和レッズのミッドフィルダーに、大久保智明選手がいる。彼のインタビュー動画を観ていて、心に留まったことがあったのでここに記したい。彼は最近調子がいいらしい。インタビュアーは、彼の調子があがっている背景に何があるのか探っている様子だ。
彼はこう語る。
ミスを恐れない・チャレンジしよう / 踏ん張らない、頑張らない、その分足を動かす、ステップを踏む / 一試合悪かったら交代させられると思ってやっている / 上手くいっているときにいい行動するのは誰でもできる。苦しい時の振る舞いがその人の本質と思ってやっている / チームや自分の状況が悪い時、(文句)言っちゃう人はそれがその人の本質 / 出られない時期の練習、その練習自体に(負の)感情はいらない。負の感情とは、出られないから頑張らない。出れていないから落ち込んでやる。というような感情。/ 毎日毎日フラットスタート。その日の練習で一番うまくなるつもりでやる。/ 朝、新鮮な気持ちで来る / 出られないかもしれないけどもしかしたら来る(選ばれる)かもしれない。絶対出られないという時でも、ちょっとだけ期待して来る・選ばれなかったら、切り替えて次の試合の準備する / 出ていない選手の質がチーム力に関わる / 一人でも練習に集中していない人がいると、そのレベルに練習の強度が落ちる / 落ち込んでいても仕方ない / 毎日フラットスタートを積み重ねていく / 焦ってやり過ぎてしまうこともある。そういう時はいろんな選手と話してアドバイスもらう / とにかく自信を失わないようにする
“気に入らないことにこそ志を持つ”ことには、ハードルの高さを感じる私だが、大久保選手の実践は、とても納得がいくし、実際具体的な取り組みを聞いて、見習いたいし、自分にもできるかもしれないと感じさせてもらうことができた。
人間だれしも思うようにいかないときがある。そのときにどういう心持ちで、そこを超えるかが大事ということなのだろうな。
ソリューションフォーカスの実践哲学の一つに、「うまくいかないなら違うことをやれ」というのがあるが、視点や行動を、うまくいっていないところから離すという点で、大久保選手の考えや行動と共通している気がする。
私の母は、昔、つらい時をどう生きたのかを、時々私に語る。その時のつらさをつらかったとは語らない。“楽しかった”と語る。楽しさの所以は、ワハハワハハと楽しかったというのではなく、つらいその時をただ必死に乗り越えようと、全力で精いっぱい、知恵を振り絞り工夫をしながら取り組んだ。その時は十分つらかったんだけれども、今となっては楽しい思い出だ。という意味らしい。
ここまで書いてみて、わかってきたことがある。気に入らない仕事がやってきたり、うまくいかないことが目の前に来たりしたとき、“気に入らない・うまくいかない”という思いのまま、そこで何とかしようとするのではなく、意識の中で、別の捉えや境地に自分を運ぶことが肝要。別の境地や捉えに因って、考え感じていくことで、いつの間にか、滑らかさ・軽やかさ・強さ・うまさが伴って、もはや気に入らなさやつらさをバイパスできてしまうんだな。
私の若き友は、今幼子を二人抱えて日々奮闘している。自分の夢を抱き持ち続けようとしても、目の前の大変さで、それがかき消されてしまうらしい。メールの文章から、焦りやもがく様子が伝わってくる。「ビジョンを夢物語にしないために何が必要か?」と私に投げかけてきた。
その友が、この文章を読んで、何らかのヒントを得てくれたらいいな。そんな願いと思いを込めて、今日はペンを置く。
渡辺さんへ
「人には乗り越えられない壁(悩み)はない」と聞く。今は苦しい状況でも乗り越えた先にはきっと良い結果が待っているかもしれない・・・最近はそんなふうに考えることが多くなったように思う。
話は変わりますが、40年の会社員生活を振り返ると、ある意味毎日が拘束であり、避けることができない坂道ばかりだったとも言える。ただ、そう書くと辛い日々の連続であったかのように聞こえるが実はそうではなく、周りには同期や先輩、後輩もいてさまざまな人の繋がりの中で支えられてきたのも事実。また、自分自身をそのあらゆる試練のステージに乗せることができたら、坂道を登ることで自然と自分の力になっていき、気付かぬ間にステップアップしていることを実感できた。そういう意味で会社組織というものはありがたい存在である。
(私の場合は受動的なのでずいぶん時間がかかり過ぎましたが、泣)
この歳になっても悩みは尽きないのだが、自分自身のことが原因で悩むのは体調が悪い時か、昼飯に何を食べるか迷うことぐらいだろうか(笑)。どちらかと言うと自分の周りに起こる事象に対して「自分に何ができるのだろうか」と自惚れたことを本気で考えているのだから誠に滑稽である。それを「ソリューショニストの使命」と言い換えるとかっこよすぎかなあ。
コラム冒頭のセリフが引用されたナースのドラマに登場する中井貴一と岡田将生が同じ患者さんを見ていても全く捉え方が違うのは、「トラブルの種」と見るか、「チャンスの素」と見るかの違いなんだろうな・・・なるほど、渡辺さんのお陰で新しい視点が見えてきました。ドラマの今後の展開がが楽しみだわ〜!
おっくん、こんにちは。いつもコメントをどうもありがとうございます。
前回のブログにもコメントの返信も頂きました。そこには、
おっくんが、「自分自身のことが原因で悩むのは体調が悪い時か、昼飯に何を食べるか迷うことぐらいだろうか(笑)。どちらかと言うと自分の周りに起こる事象に対して『自分に何ができるのだろうか』と書かれているところの、誠実さと正義に満ちた具体的なお話が記されていました。
「ソリューショニストの使命」・・・そうですね。目をつぶったり見過ごせない自分の
心持ちと闘わず、「ソリューショニストの使命」受け入れて乗り込んだ方が、結局のところ、自分が満足するように思います。少なくとも私はそうです。
おっくんの応援を常に感じておりますが、私もおっくんを応援致しております。
😭
渡辺様
今回も、思い遣りのこもったログ、ありがとうございます。
「楽は苦の種 苦は楽の種」とは、いにしえからの教え。
しみじみ実感されるのは、己の歳のせいでしょうかね。
柴田様、いつもコメントをどうもありがとうございます。
「楽は苦の種 苦は楽の種」
しみじみするお言葉です。
楽に慢心せず、そして、苦に対して希望を抱くことができる、
そんなありがたいお言葉ですね。
柴田さんにこのお言葉を教えていただいてから、
このお言葉を、幾人もの人にシェアさせていただきました。
今後も懐にしまわせてもらって、日々を生きていこうと思います。
いつもありがとうございます。
自分の人生を振り返ったときに、それが一日の振り返りでも中長期のものでも、「あ〜よくやってきたな」と自分にOK/💮を出せる自分でいられたらと、ブログを読んで改めて思いました。そう思えるために、心の持ち方やソリューションフォーカスの実践哲学が活きていきそうです。今回も、”快い日々を生きる”眼差しの共有をありがとうございます^^
小畑さ さん、コメントをどうもありがとうございます。
「あ〜よくやってきたな」と自分にOK/💮を出せる自分
・・・これが大事ですよね。この頃の自分を思うと、俯瞰したりふりかえったりする
時間や空間を持てていない気がしています。
体と心を整える時間や休む時間、それを確保していこうと、
小畑さ さんのコメントを拝読してあらためて思いました。
”快い日々を生きる”眼差しの共有をこちらこそ、どうもありがとうございます。