諏訪太郎の日々の気づきシェアリング  No.27

~思考が現実を創る~
ポジティブマインドが組織にもたらす力

私たちの心は、
現実を形作る強力なツールです。

日々の仕事に直面する際、
マイナスの思考は私たちを容易に、
悪い方向に引きずり込みます。

しかし、プラスの思考を持つことで、
困難を乗り越え、
組織全体に活力をもたらすことができるのです。

このブログの中で、
プラスの思考が、
個人だけでなく、組織にとっても、
どのような影響を与えるかを探っていきます。

店長 vs ベテランスタッフ

「辞めさせたいスタッフがいるのですが、
 どうしたらいいですか?」

佐々木店長から連絡が来ました。

話を聞くと、
女性の部下の高島さんは、
店舗の中ではベテランであるにも関わらず、
出来る仕事の幅は広がらず、
クレームが多くて困っているとのことでした。

高島さんに注意をするのですが、
佐々木店長の話は聞かず、
言い訳や反論ばかりしてくるので、
佐々木店長の堪忍袋の緒が切れたようです。

話を聞いていく中で、
このまま2人に話し合いをさせていても、
良い方向には向かわないだろうなと思いました。

そこで、もう少しだけ、
高島さんの様子を見てもらいたいと、
私から佐々木店長に伝えました。

佐々木店長は、
本部の私からのお願いということもあり、
しぶしぶ承認してくれました。

質問の視点を変える

「高島さんを辞めさせるには、
 どうしたらいいのか?」

今の佐々木店長には、
この想いしかないわけです。

でも、それでは、
何も解決しないし、
事態が良い方向に向かうこともないでしょう。

だから、私は、
佐々木店長にこんな質問をしてみました。

「高島さんが、お店で頼られる存在になるには、
 どうしたらい良いと思いますか?」

質問を変えることで、
スタッフのマイナス面を見ていた
佐々木店長の考えを、
未来に向けて(プラス面)
考えてもらいたいと思ったのです。

でも、質問を変えたからと言って、
すぐに佐々木店長の考えが
未来に向かうかというと、
そんなことはないわけです。

初めのうちは、
高島さんの愚痴が続いてきます。
でも、それでいいんです。
まずは、佐々木店長の気持ちの
整理をしてもらうためにも、
何も言わずに、
話を聞いていました。

しばらく愚痴や悪口を言っていたので、
スッキリしたんでしょうね。

「でも、もしかしたら、
 ベテランだから聞きにくいのかな?」

佐々木店長の思考が、
大きく変わるタイミングが訪れました。

このタイミングを待っていた私は、
好機を逃さないよう、

「具体的に教えてくれますか?」
「他にはどんなことがありますか?」

と、質問をすることで、
佐々木店長の考えを
未来へと導いていきます。

1時間ぐらい2人で話したでしょうか。
最終的には、佐々木店長が高島さんに、
基本的な教育から再度やり直すことを
行うことに決めました。

佐々木店長がお店に戻り、
高島さんに丁寧に教育を行うことで、
高島さんの仕事のレベルは上がり、
人並みに仕事が出来るようになり、
クレームもなくなったのでした。

大切なのはマイナスをプラスに変えること

この体験を通じて、
私は質問1つで、
人の考えは大きく変わるんだなと学びました。

もし、佐々木店長が、
「辞めさせるにはどうしたらいいか」
とマイナス思考に捕らわれた質問をし続けていたら、

高島さんは今も働いていないでしょう。
なぜなら、この質問からは、
辞めさせるためのアイデアしか
出てこないですよね。

そうではなく、
「どうしたら高島さんの能力を引き出せるか」
「どうしたらクレームをもらわなくなるのか」と
少しでも未来に向かった質問をするだけで、
佐々木店長の視点が未来に向かったわけです。

未来に向いたプラスの思考で考えたから、
プラスの考えが生まれ
プラスの結果が出たのです。

人は、プラスの思考で考えるより、
マイナスで思考に簡単に捕らわれてしまいます。

「なんか、上手くいかないな」
と思った時は、
マイナスな思考に捕らわれていることが多いです。

そんな時は、
「今、マイナス思考に捕らわれているな」
と気づいていただき、
プラスの思考で考えなおしてもらいたいんです。

そうすることで、
皆様の仕事は上手くいくでしょう。

上手くいっていないときほど、
自分の思考を振り返る癖を
つけてみてください。

諏訪太郎の日々の気づきシェアリング  No.27” に対して3件のコメントがあります。

  1. おっくん より:

    諏訪先生へ

     もし、読者が選ぶ「ブログ記事オブ・ザ・イヤー」なんてのがあったら
    僕は迷わず今回の諏訪先生の記事を投票するでしょう。ブログ記事や筆者に
    優越をつけるつもりは全くないのですが、「今回の諏訪さんの記事は何かが違う」
    ただ僕に本当にそう思わせたのは間違いのない事実なんです。
     いつの間にか諏訪さんは僕の知っている10年前の諏訪さんではなく、
    会社にとってもとてつもなく大きな存在になっていたんだなって。
    これはとても喜ばしいことと思っています。

     また、今回の記事は僕にとって特別な心の杖になるような気がしています。
    本当にありがとうございます。  
                       おっくん・・・つづく。

    1. 諏訪 太郎 より:

      おっくんさん、いつもありがとうございます!

      おっくんさんからみて、この10年で私が成長できていると映っていたら、
      とても嬉しく思います。
      また、青木先生から教えていただいたSFがあるから、
      このような対応が出来るのであって、
      SFがなければどんな自分になっていたのかなと不安に思います。

      おっくんさんのコメントが、とても励みになります。
      いつも、ありがとうございます。

      1. おっくん より:

         最近、家内と時代劇を観る機会が多いのですが、僕はそこに出てくる「武士道」とも言うべき潔さにとても惹かれます。自分の振る舞いが主君のためだとか、藩のためというような物差しを基準にしているところです。(悪者は欲に目が繰らんだ姿が描かれています)

         なぜこのような話をするかというと、諏訪さんのコラム冒頭の一節がとても衝撃的だったからです。
        『私たちの心は、現実を形作る強力なツールです。』
         自分の心さえツールにしてしまう発想はとても新鮮でした。マイナス思考に陥りそうなときでも心の目はきちんと上を向くことができると教えていただきました。勇気が出ますね。

         そういえば、暴れん坊将軍でも水戸黄門でも、最後は弱者である町人や侍のの前を向いて立ち上がる姿が清々しいですよね!

         最後に夜は早く寝ましょ❗

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