「あるもの」をつなぐ No.18 シンイチロウ
違う音色だからつくれるぼくらのハーモニー
ぼくの娘は中学1年生。部活は吹奏楽部でトランペットを吹いています。初心者でスタートして、今はみんなと一緒に演奏できるまでになりました。毎日の朝・夕の練習、休みの日も活動があったりと、とても忙しくしています。他にもいろいろとやることがある中で、あの子がこの1年よく続けてこれたなと感慨深い気持ちです。
小さいころは人の後ろにくっついて歩く性格。あまりしゃべらない子で、幼稚園で先生とさよならのハイタッチをするのも必ず一番最後。「お豆」という言葉がピッタリの子でした。
心配なことはたくさんありました。だけど好きなこと、興味をもったことは夢中になっていました。たとえば泥団子づくりとか、公園や近所の空き地でBB弾を拾って集めるとか。子供ならみんなやることです。大人になっても何か夢中になれることがあったらいいなあと見守っていました。
昨日は中学校吹奏楽部の定期演奏会。総勢70名以上の中学生が舞台にたっての演奏は迫力がありました。娘の小さいころを思い出しながら、トランペットを吹いている様子を見ていました。あの「お豆」が大舞台で演奏していると思うと、熱いものが込み上げてきます。
それから小学生のときから仲がよい娘の友達は、フルートやトロンボーンを吹いています。友達だけでディズニーランドへ行くとき、引率して入り口まで連れて行ったことも思い出しました。彼女たちの成長を見てたくましく感じました。
トランペットもフルートもトロンボーンも、ひと吹きひと吹きから奏でられる1つ1つの音色は、とても素晴らしいと思いました。同時に音色が重ね合わさって曲全体となったときのハーモニーは、心を揺さぶるほどの感動を感じさせてくれます。彼女たちも向かいたいハーモニーを道しるべにして自分たちの音色を響かせあっているんだろうな。
そのハーモニーにはきっと顧問の先生や生徒たちの伝えたい想いが込められているんじゃないかと感じました。音楽のクオリティとかはわからないけど、想いを感じることができた気がします。
定期演奏会を聴きながら仕事のことがふと浮かびました。ぼくがマネージャーをしている組織も同じ。グループメンバー4人はそれぞれまったく違う音色を奏でます。その奏でる音色をぼくたちのグループなりの、向かいたいハーモニーになるように響かせ合う。
そのハーモニーは会社の成果につながることも大切だし、メンバーみんなが向かいたいハーモニーを奏でるために、仕事という場を使って自分の音色を出していけたら素敵だなあ。そんなチームを作っていきたいと思います。
メンバーそれぞれの音色で、ぼくらにしか出せないハーモニーを奏でよう!
美味しい和食に挑戦したくて、先日、京都の有名割烹料理店が出しているレシピ本を通販で取り寄せて、そのレシピ通りにつくってみました。味付けする際の調味料の配合に塩小さじ5分の1というものがあって、『こんな少しだけの塩なんて入れんでも同じやろ。』ってつい思ってしまったのですが、そのたった小さじ5分の1の塩の量が絶妙な味のバランスを作っているのだなあと小林さんのブログを読んで思い出しました。私は和食の味付けは醤油、酒、みりん、砂糖、塩ぐらいかと思っていましたが、その店は醤油だけでも濃い口、薄口、たまりを使い分け、砂糖も上白糖、ザラメを分けて使います。それぞれに味の決め手の個性があり、どれが少し欠けても店の味としての絶妙なバランスがきっと崩れてしまうんですね。たとえ塩小さじ5分の1であっても、味の決め手としての役割がきっちりと決まっており、そこにはどれが主役でどれがわき役の区別は無く、全てが素材の味を引き立たせる大切な要素なんだなあと小林さんのブログからつくづく感じた次第です。ハーモニーってとても素敵な響きですね。
豊村さん
コメントありがとうございました。
「それぞれに味の決め手の個性があり、どれが少し欠けても店の味としての絶妙なバランスがきっと崩れてしまうんですね。たとえ塩小さじ5分の1であっても、味の決め手としての役割がきっちりと決まっており、そこにはどれが主役でどれがわき役の区別は無く、全てが素材の味を引き立たせる大切な要素」
いやあ、その通りだと思います。ハーモニー=調味料のバランス のたとえは分り易いです!
ぼくは隠し味とか言って、「辛口カレー」にちょっとだけ醤油を入れます。少し味が変わるくらいでどうってことないのですが、そのちょっとの醤油がぼくには無くてはならない味付けになってます。
ソロの醤油を絶妙量加えて、「こく辛カレー」という新しいハーモニーが生まれる感じ。自分の好きなハーモニーを楽しみたいですね。
小林さんへ
“「あるもの」をつなぐ”・・・なるほどそういう事かと思った。
短い言葉で言うと「信じて、待って、見守る」ということ。型にはめようとせず、無理に造らない。たとえパズルのようにきっちり揃わなくても、いや何枚か足りない方がそれを補おうとしてお互いの成長になると思えてくる。あどけない娘さんの成長も困難だらけの組織の団結も時を同じくして育まれてきたようだ。
折しも、町中が満開の桜の時期を迎えた。どの木もどの枝もどの花も自分の活躍する舞台を知っていたかのように、揃ってハーモニーを奏でている。さあて、私も娘さんの活躍が楽しみになってきたぞ。小林さんという名指揮者がついているから心づよい😊
おっくんへ
コメントありがとうございます。
いつもステキなコメントで記事を引き立たせていただいて恐縮です。
読ませていただいて、いろいろ思い返してみると、家族も会社の組織もみんなが心地よいハーモニーを探してきたのかなって思いました。それなりのハーモニーに行き着くまでたくさんの失敗もありますが。。
指揮者なんて滅相もないです。ぼくが指揮しても見てないことが多い 笑
よさそうなハーモニーになったら、笑顔で「それいいね!」って言ってるだけですかね。
それってやはり名指揮者(の極み)ですよ☺️