「あるもの」をつなぐ No.9 小林シンイチロウ

『フューチャーパーフェクト』到来

今回は以前描いた『フュ―チャーパーフェクト』が出現した瞬間のエピソードになります。

さらに実現したくなるフューチャーパーフェクトの描き方、育てる方法について『SFキックオフ2021』から学んだことを書いていきたいと思います。

<迷いに迷った2020年末>

2020年末、ぼくは仕事に追われて苦しい状況でした。仕事そのものが「望むキャリア」や「望む生き方」に沿っていれば苦しい状況もガマンできるのでしょうが、そうではありませんでした。

そもそも、自分が何を望んでいるのか分っていない混迷を極めた状態でした 笑。モチベーションが下がっていく中、「望む生き方」を決めたい、そして「仕事」と「望む生き方」をつなげたいと考えていました。

<『SFキックオフ2021』への参加>

ちょうど青木さんから2020年年末にフュ―チャーパーフェクトを描くイベント『SFキックオフ2021』の案内があったので参加しました。このイベントを通じて、2021年の指針を作りたかったのです。

『SFキックオフ2021』ではぼくを含め4名の参加者がいました。全員がフューチャーパーフェクトを含むSFスケッチを描いて、共有し意見交換しながら納得いくレベルまで解像度を上げていきます。参加者の方々はとても刺激的なメンバーで毎回楽しくも真剣に取り組むことができました。

<SFスケッチでFPを描いて、「望む生き方」と「仕事」をつなぐ>

下図が3回のセッションを経て描いたSFスケッチです。「望む生き方」は「6つの大切にしたいことと向き合う」こと。そしてその「望む生き方」を通じて、自分の組織を「助け合える組織に変化」させることがフューチャーパーフェクトの1つでした。

このフューチャーパーフェクトは心底実現したいと思えるものになりました。今でも大切な指針です。

<評価面談であのフュ―チャーパーフェクトが到来>

先日、部長との第1四半期評価面談がありました。四半期ごとに評価面談があり、成果と課題を共有・討議して第2四半期の目標を再設定します。

いつものように評価フォーマットに成果を記載し、自分なりに課題を整理して面談に望みました。この四半期は目標を超える達成ができていたので、気負いはありませんでした。

面談で上司の部長は、「目標達成はできているから引続きお願いしたい」と話し、こう続けました。

「・・・・で、一応伝えておきます。統括部長が言ってたんですが、小林のチームはみんなモチベーションが高くなったな、って言ってましたよ。私も同じように思っていました。」

「2年前は部下の素行が悪く、問題が多かったですよね。なにしろネガティブな発言が多くて大変でした。今でもゼロではないにしても、それ以上に仕事で成果を残しているのは評価しています。発言が活発になりましたし、チーム内の結束が高まったというか、非常に仲が良く見えます。」

ん?これはどこかで見たことがある景色だぞ。あ!あのフュ―チャーパーフェクトだ!

『SFキックオフ2021』で描いたフュ―チャーパーフェクトが、約1年後に目の前に現れたんです。SFスケッチを見返してみると、確かに上司が面談で話した「チーム内の結束が高まった」と、フュ―チャーパーフェクトに記載した「助け合える組織に変化」が重なっていました。

<『SFキックオフ2021』からの学び>

『SFキックオフ2021』では、他の参加者のSFスケッチを見たり聞いたりすることで、「ぼくと同じように行き詰っているんだなあ」と共感したり、「この人がんばってるなあ・・自分ももう少しがんばれるんじゃないか」と共鳴したり、「そんな考え方ややり方もあるのかあ・・自分もマネできるんじゃないか」とリソースを見つけたりできました。

また、自分のSFスケッチを参加メンバーに見てもらい、OKメッセージをもらって励みにしたり、質問やコメントをもらうことで考えを多面的に広げて、もっとイキイキとした、豊かで、心から喜びがこみあげるフュ―チャーパーフェクトに育てることが出来たと思います。

こうしてできたフュ―チャーパーフェクトだからこそ、傍らに置きたいフュ―チャーパーフェクトになったし、その出現に気付くこともできたのだと思います。

フューチャーパーフェクトを描いて、仲間と育てて、実現させよう!

「あるもの」をつなぐ No.9 小林シンイチロウ” に対して5件のコメントがあります。

  1. おっくん より:

    小林さんへ

     いつも楽しませてもらってます。
     コメントは後ほどにしますが、気になったことがあるので質問させてください。それは、仕事内容や環境は急に変わるものではないと思いますが、混迷の時期と比べてフューチャーパーフェクトや望む生き方が明確になった後では、貴方自身の中で何か変化を感じることはありますか? 例えば周りの景色の見え方とか。
     私はどちらかと言うとフューチャーパーフェクトが曖昧な人間なので、参考にさせていただきたいと思っています。よろしくお願いします。

    1. 小林進一郎 より:

      おっくんへ

      お返事おそくなりました!繁忙期でバタバタしております 笑
      いつも思うのですが、コメントいただくと違う角度から考える機会になり、気づきを多くいただけます。ありがとうございます。

      ぼくもフューチャーパーフェクトが曖昧な人間です。おっくんの言ってらっしゃる意味と合っているかわかりませんが、ぼくは先のことを考えることが苦手で、今を必死に暮らすことで精一杯な感じです。解決志向も今を乗り越えるために活用することがほとんどです。

      >混迷の時期と比べてフューチャーパーフェクトや望む生き方が明確になった後では、貴方自身の中で何か変化を感じることはありますか? 

      SFスケッチのプラットフォームにある「6つの大切にしたい生き方」を決めたことがぼくにとってです。仕事をしている最中に「大切にしたいこと」を実感するたびに、生き方とのつながりを感じることができて、つらくても前に進めたり、充実感を感じたりします。

      今日はCaffeのイベントですね!後ほどよろしくお願いします。

      1. おっくん より:

        そう、実はこのスケッチを拝見したときに僕の中で共鳴したのは、6つの大切にしたい生き方そのもので、僕も「こんなふうに生きたいなあ」と思ったのです。だから僕にとってはこの生き方そのものがFPであり、目の前の現象を解決するとこがその生き方に到達するための手段のようにも思いました。勝手に置き換えてしまってすいません😉

  2. おっくん より:

    小林さんへ

     イベント内での仲間との風景描写の中で「全員がフューチャーパーフェクトを含むSFスケッチを描いて、共有し意見交換しながら納得いくレベルまで解像度を上げていきます」はとても新鮮な響きを放っていました。
     その為にはイベント仲間の存在が重要であったこともよーくわかりますし、その仲間が職場の仲間ならどれほど心強いことかと思います。そんな仲間が欲しいですね。

     先にも書いたように普段の私の行動の中にフューチャーパーフェクト(以後FP)が存在しているのかよくわかっていません。昔、上司に「谷奥さんは感情で動く」と言われたことがあり、その通りだなあと思ったことがあります。目標をきちんと決めてから手順を進めるというよりは、心が先に動き出すことが多いようです。
     例えば、ある食堂に就職してしたいとしますよね。そう考えるだけで瞬間に頭の中にお客様をもてなしている映像が浮かんできて、次のシーンは自分が店主から教わった料理を作っている様子が映っているんです。誠に滑稽ですよね。こんなのはFPとは言えないだろうけど、自分でもちょっと危ないなあって最近思っています😅
     現実はそんなにうまくいくことはほとんどないんですけど、うまくいかなくて普通かなって感じで捉えてもいます。でも何かを始めようとする時に、案外楽しんでいける要素も備わっているかもしれませんね。

     うまく言いたいことが文章になっていない気がしますが、ご勘弁ください。これも心が動いて書かせているせいなんでしょうね😁

  3. おっくん より:

     しつこいようですが、もうひとつありました。
     以前J-SOLに参加したときにある参加者の方から教えていただきました。それはFP(ありたい姿)の中には既にその原因(問題)が存在しているということでした。ですから小林さんのFPを裏返せば、小林さんが「組織の中に問題が発生している」と言う思いを持っておられることがわかります。
     
     前回のブログにKさんが小林さんの片腕として立ち上がっている姿が描かれていました。またその前のブログにも「組織の事は組織が解決しなければいけない」と言うことが書かれていました。これらのことは、今回のブログを完結編とするならば見る方向を変えて描かれた見事なる三部作であると言うことができます。本当に素晴らしいですね。勇気が出ます。ありがとうございます。
    これでほんとに終わります。

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