快い日々を生きる No.23 渡辺照子
新幹線車中、1時間の中で起こったこと
「お母さん、感動することがあったから話すね。」と娘が話し始めた。
彼女は、入社3年目で、職種異動のため11月の1ヶ月ほど、福島県にある研修施設に泊まり込み、週末だけ、群馬の自宅に帰る生活をしていた。この話は、新白河(福島県)から大宮駅までの約1時間に「新幹線こまち」の中で起きた出来事。
娘は他の同期と3人で、週末帰宅のために、新白河から「こまち」の自由席に乗り込んだ。「こまち」は、4列シートのため、3人で並んで座ることができず、娘以外の二人はBちゃんが窓側に座り、Aちゃんが通路側に並んで座り、通路を挟んで、娘が座ったそう。
しばらくすると、Aちゃんがすごくはしゃぎ始め、娘にラインで、「私たちの前のシートの窓側に、大好きな芸人さんが座った。声かけていいかな?」と。娘は、「声をかけるとその隣の乗客に身バレして迷惑だから、手紙を書いた方がいいのでは?」と返したそうだ。Aちゃんはルーズリーフに早速手紙を書き、窓側に座るBちゃんと席を交換して窓側の席に移り、トントンと、後ろから肩を叩いて、前の席に座っている、芸人さんに、手紙を渡したそうな。
娘は、手紙を渡すときに声をかけると、やはり身バレに繋がるから、「ファンです。声をかけると迷惑だと思うので、手紙を書きました。」と手紙の表書きに、書いて渡すといいのではとアドバイスを追加したそう。そうしてAちゃんは、そのようにしたのだそうだ。
手紙の内容は、「小さい頃からのファンです。今年4月にお父さんとライブを観に行きました。久しぶりにお父さんと過ごせて嬉しい時間になりました。感謝します。」と書いたそう。
その芸人さんは誰かというと、お笑い芸人のU字工事のFさん。
娘は、通路を挟んで向こう側に座っているため、Fさんの様子が、斜めから観察できたそうだ。娘曰く、Fさんは、新幹線に乗るマナーがよろしくて、リュックを抱えてこじんまり坐って、❝芸能人だぞ❞というのがなくて、好感度高かった。と。Fさんは、リュックのポケットをジーっと見詰めるようにして、しばらく考え事をしていた。その後おもむろにスケジュール帳を取り出し、それの一部を破って返事を書き始めたそうな。その様子を娘がラインでAちゃんに伝えるともうそわそわ。Fさんは東京まで行くのかもしれないが、もう大宮に着いてしまうので、下りなければならないからだ。❝私が下りるってことをFさんに知らせないと。❞ということで、わざとオーバーに、音をたてながら、荷物を網棚から下ろす動きをとったりしたそうだ。いよいよ下りる為に出口に向かおうとFさんの座席の脇を通るとき、呼び止められて、その手帳の切れ端を渡されたのだそうだ。もう彼女は感激して、新幹線を下りてしばらく号泣していたという。さて、手紙にはどんなことが書いてあったのでしょう。
Fさんのメッセージは、
「〇〇さん、漫才サミットは盛り上がったライブでしたね。僕の隣の席の人が缶ヅメ食べててビビってます!(笑) サイン 」
という内容。
Aちゃんは、「これで、(今後も続く厳しい)研修を乗り切れる」と言っていたそうだ。早速、Fさんからのメッセージを写真たてに入れて、部屋に飾って、日々眺めているそうだ。
以上で、新幹線の中の1時間に起こったストーリーはおしまい。それで、このことから私は何を思ったかというと、大きく三つある。
ひとつは、誰が見ていようといまいと、その時のベストな振る舞いができるFさんの素敵さを感じた。二つには、Aちゃん、本当に良かったねという気持ち。Fさんへの手紙を書いて渡すという勇気は、芸人のFさんにとっても何よりものギフトになったと思うし、今後の活動のモチベーションにもなったと思うよ。とAちゃんに伝えたい。そして最後は、(私の)娘の成長を実感できたこと。状況に対して、どのように立ち居振る舞えばいいかを、思い浮かべることができる成人になった嬉しさを感じた。
そして、やはりどうしても、もう一つ付け加えたいことは、OKメッセージの威力や豊かさだ。ここに書いたことは、とどのつまりは、AちゃんとFさんのOKメッセージの交換だ。その様子を聞いた私が嬉しくなって、誰かに伝えたくなるパワーをOKメッセージは持ち合わせている。
娘は、この話を私に話し終わって一言。「手紙の最後で笑いをとるところも、Fさん流石だ。」
*この話を書くことは、Aちゃんと娘の許可を得ました。(Fさんにはとっていません。)
渡辺さん
ご無沙汰です。
Aちゃんとお嬢さんとの連携!何とも微笑ましい状況が目に浮かぶようで、私まで気持ちがほっこりしました。
Aちゃんのように思い立ったことは少しだけ勇気のいることかもしれないけど、何でも一歩踏み出してやってみることが大切なんですね。
そして、お嬢さんの成長にお母さんが目を細めていらっしゃる光景も何とも心温まりました。
このお話を拝読し、確か和尚さんがお経を読んでらした時に息子さんがとられた行動の事も思い出しました。お二人のお子さんとも、相手の事を思いやるだけでなく、それを行動に移す勇気がおありなようで・・・・・。お母さんのDNAをしっかり受け継がれていますね〈笑)
豊村さん、コメントをどうもありがとうございました。
豊村さんから頂戴したコメントは、私へのBIG・OKメッセージとして、私に受け取れました。といいますのも、
・私の書いたブログ内容を読んで、
豊村さんがどのような影響を受けたのか記してくださっていること。
・私がかなり前に書かせてもらった内容を覚えてくださって引用してくださったこと。
・私が大きなエネルギー(と自分では思っている)と長い期間をかけてしてきた子育て
が、子どもたちに与えたかもしれない影響を俯瞰した視点でとらえ言語化してくださ
っているところ。
が、私にはとても・とても大きなOKメッセージに感じられました。
生きて日々ここにあることを、よいのだと思わせてもらえました。
豊村さんに心から感謝の気持ちを抱いております。
どうもありがとうございます。
渡辺さんへ
とても大切な人に出会う瞬間がある。
たとえ初めての出会いでも「この人のために何か出来ないか!」と心がざわめきつく。
それをしても良いのか?本当に正しいことなのか?迷惑にならないか?自己満足じゃないのか?・・・と葛藤する。
頭の中にはその人の幸せな笑顔が浮かんでくる。今しかない。自分しかない。勇気を出せ!と奮い起きあがる自分もいる。
でもこの迷いは嫌いじゃない。この迷いは特別なものだ。大切に大切に。
ほら、またワクワクしてきたぞ♡
三人娘の豊かな人生を祈っています。
おっくん、コメントをどうもありがとうございます。
三人娘に、お心あたたかな目線を送っていただき、ありがたく嬉しい気持ちです。
三人娘はその後、厳しい訓練を終え、新しい任務に、見習いとして就いている
とのことです。
きっとこの後、更なる苦難に遭遇するかもしれません。(実際私の娘は、現在遭遇している。)でも、その反面、おっ君が記してくださったような、
躍動感あふれる人生も味わうときがあることも確かだと思うので、私も
おっくんと同じように、
「三人娘の豊かな人生を祈っています」
ただそれだけであります。
おっくん、今年も毎回欠かさずコメントを頂戴いたしました。
継続することは、簡単ではないと知っています。その簡単ではないことを
し続けてくださっている
おっくんに心からの敬意を抱き、感謝の気持ちを持っております。
おっくん、どうもありがとうございます。
いつもこんな気持ちでコメントしているんです。
①「おはよう」と声をかけられたら「おはよう」と返す
②毎日食べるお米のようになくてはならない心のエネルギー
だから、義務感もなく無理もないんですよ~! ほんと!
おっくん、そうなんですね~!
見習いたいで~す。
渡辺
渡辺さん
日曜の朝、幸せいっぱいになる素敵なシェアを読んで感動しています。ありがとうございます。
何に感動しているかと言うと
1.A子ちゃんの文章
ライブに行ってお父さんとの時間を幸せに感じたことを伝える文章です。勝手にFさんの立場になってる私(笑)。自分の仕事で人が幸せになったと感じる、それを直接言われるなんて泣けるほど感動したのではと妄想しました
2.同僚3人とFさんの周りへの配慮、優しさ
新幹線という色々な人がいる中で、周りへの配慮を考える行動、感性に感動。
3.A子ちゃんを応援する仲間とA子ちゃんの素直でシンプルな行動と感性。
(やめといたら)(周りに迷惑になるかも)と否定することなくA子ちゃんを応援する仲間。そして(どうしても伝えたい!)と正直に言えるA子ちゃんの素直さと行動力、感性。3人の全てが私のロールモデルです。
4.OKメッセージの奥深さ
OKメッセージは氷山モデルでいうと見えている部分と思います。しかし、その奥にある考え、価値観、世界観、思い等々があって表現されるOKメッセージの深さに感動。
上げればきりがありません。
Fさんが自分たちのライブではなくライブ全体に言及しているところ。
隣の方の缶詰をプラスの眼鏡で見ている感性
自由席に乗っているところなども好感(笑)
なにより、U字工事さんのファンになりました!
素敵なシェア、渡辺さんありがとうございました。
シオタリョウコさん、コメントをどうもありがとうございました。
日曜の朝に、シオタさん、お読みくださったのですね。
一日のスタートの時間にお読みくださって、感動したよとおっしゃっていただけて、
なんだかとっても嬉しいです。
それから、シオタさんのコメント内容を拝読して、
シオタさんのOKメッセージ感度の高さに、あらためて驚いています。
シオタさんの全身が、OKメッセージをキャッチする感知器になっていて、
感知なさったことを言語化することができる、その才能をお持ちだとわかります。
上げればきりがありません。
Fさんが自分たちのライブではなくライブ全体に言及しているところ。
隣の方の缶詰をプラスの眼鏡で見ている感性
自由席に乗っているところなども好感(笑)
そう長くはないFさんのコメント内容から俯瞰して、FさんへのOKメッセージ観点を
発見しているところなども、もうしびれます。
そして、
なにより、U字工事さんのファンになりました!
と記してくださったことも最高です。
最初原稿を提出した時には、「〇字〇事」とぼかすように
表記していたのですが、素敵さを受け取っていただき、
支持してくださる方が増えるといいなという願いの元、
表記を、「U字工事」と明示した背景がありました。
シオタさん、満腹になるコメントをどうもありがとうございました。
とても素敵な出来事や対応ですね。有り難うございました。
深山さん、いつもブログをお読みいただき、コメントを頂戴し、
どうもありがとうございます。
深山さんのようにお読みくださる方がおいでだということが、
書いていくモチベーションになっております。
どうもありがとうございます。