諏訪太郎の日々の気づきシェアリング No.29

立てた目標は、出来ても、出来なくても、どっちでも良い

みなさまは、目標を立てる時に、
どのように目標を立てていますか?

私は、目標は立てますが、
それが達成できても、達成できなくても、
どちらでも良いと思っています。

そういう風に言うと、
「目標立てる意味あるんですか?」
と質問されることが多いのですが、
それでも、どちらでも良いと思っています。

今日は、そんなお話です。

パート面談での目標の立て方

パートの鈴木さんと、
来月の目標について話していた時のことです。

まずは、私の方で、
「リピーターを1割増やす」
という、部の目標を伝えます。

それともう1つ、
目標を立てる上で大切なルールである、
「達成できなくていいですからね」
と、鈴木さんに伝えます。

初めのうちは、パートさん達から、
「達成できない目標を立てることに、
 意味があるんですか?」
と、聞かれました。

そのたびに、
「いいの、いいの。
 達成できても、出来なくてもokです。」
と、伝えてきました。

半年ぐらい一緒に目標を立てていると、
私が言いたいことが、
パートさんにも伝わってきたような気がします。

話を戻しまして、
鈴木さんと来月の目標について話している中で、
面白い目標が出てきました。

それは、
「来月開催するイベントのすべての責任者と
 挨拶をして自分を覚えてもらい、
 尚且つ、どんなイベントが出来るのか、
 話を聞く」
と言うものでした。

このレベルの仕事って、
ある意味社員がやっている仕事です。

でも鈴木さんは、
パートだって、イベントを担当しているのだから、
すべてのイベント業者さんと
関わった方が良いと思ったわけです。

そうすることで、イベント業者さんは、
「このお店のイベント担当の人は、
 みんな知っているし、仲が良いから頑張ろう」
と、良いイベントを持ってきてくれるし、
イベント時にお客様に良い対応をしてもらえる。

最終的に、イベントに参加したお客様が、
お店のファンになり、リピーターになってもらいたい、
と、考えたのでした。

これを聞いて、
パートさんでこのレベルで考えてくれるのは、
素晴らしいなと思いましたし、
良いバートさんに恵まれているなと思いました。

問題志向と解決志向の目標設定

それを見て、思ったことがあります。
目標って100%達成しないといけないという
固定観念があるので、
100%達成したいと思いますし、
100%達成できる目標を無意識に考えがちです。

でもそうなると、
目標自体の難易度が低くなるし、
新しいことにチャレンジしなくなってしまいます。

それでしたら、初めから、
「目標は達成できなくてokだよ。
 5~6割達成できればokだよ」
で、ハードルがグッと下がるのではと思っています。

そうすることで、
「あれもやってみたい」
「こんなアイデアはどうだろう」
「実現できないかもしれないけど・・・・」
と色々なアイデアが出てきて、
結果として新しいチャレンジをすることが
出来るのではないでしょうか。

さらに、目標は100%達成するものと考えると、
あれが出来てなかったから100%達成にならなかったと、
問題志向になってしまいます。

そうなると、9割達成出来ていても、
1割の達成できていないことがフォーカスされ、
部下のモチベーションも下がります。

でも、5~6割の達成で良い場合、
達成できないことが前提なので、
「あれも出来たんだ」
「これも出来たんだね」
「こんなこともやってくれたの」
と、出来たことにフォーカスすることが出来ます。

出来たことにフォーカスされるので、
たとえ5~6割の達成でも、
部下のモチベーションは自ずと上がります。

要するに、
出来ないことを前提に目標を立てることで、
解決志向の目標設定のPDCAが回り始めて、
仕事で成果が出ることはもちろん、
部下のモチベーションが上がっていくのです。

もし、部下の育成で悩んでいる方が居られましたら、
ぜひ、お試しください。

諏訪太郎の日々の気づきシェアリング No.29” に対して1件のコメントがあります。

  1. おっくん より:

    諏訪先生へ

    「なるほど、ななるほど」とうなづきながら呼んでました。実践に裏付けられたお話には説得力があります。

     読み手の私としては、皆さんのコラムを読みながら自分自身の置かれた状況の中でその内容をどんなふうに活かせるんだろうかと考えてみます。
    「できてもできなくても・・・」と呪文のように心で唱えてみるのですが見えてこないものがあります。なにかヒントになるようことがあるようでしたら教えていただきのです。

    【問い】
     諏訪さんのエピソードの舞台は”職場”です。なので今回のお話はとてもしっくりとうなづけます。
     その舞台を”自治会”に置き換えたいと思います。会社や職場ほど強制力や目的意識が強くない環境の中で住民の意識や行動をある方向に導こうとする時に大切な視点とはどのようなものでしょうか。諏訪さんのお考えをお聞きしたく。この先時間のかかる仕事かも知れませんが、小さな一歩を踏み出そうとしております。

     不明な点はコメントでお答えします。

    おっくん

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