「明日から使える SF仕事術」 No.17 諏訪太郎
日報で日々の予定を管理するだけで、部下のモチベーションが上がる!
私の部下は出勤すると、
1日の予定を日報に書いてから
仕事をスタートします。
1日の仕事を「見える化」するために
書いてもらうようにしたのですが、
日報を書くことに「見える化」よりも、
もっと大切なことがあることに気が付きました。
私の部下は、
朝出勤すると1日の予定を書くことから始まり、
終業前に1日の振り返りを書くことで、
1日の仕事が終わります。
日報を書いてもらう目的は、
2つあります。
1つ目は、部下自身に
自分で仕事の整理をして欲しかったこと。
2つ目は、私が、
部下がどのような仕事をしているのか、
どのように予定を組んで仕事をしているのかを
知りたかったからになります。
1日の予定を立てても、
仕事は予定通りに進まないものです。
電話がかかってきたり、
仕事を任されたり
緊急事態が起こったり、
当初の予定から、
どんどん狂っていきます。
部下たちが最初に立てた予定は、
予定を埋めないといけないという
固定観念から、
朝から晩までビッシリ埋まった、
予定表を作っていました。
私は部下たちの日報を見ながら、
「こんな予定無理だろう」
と思いながらも、
これも勉強だと思い、
何も言わずに見守っていました。
案の定、部下たちが帰るときに書いた
振り返りを見てみると、
・この予定が出来なかった
・この予定は時間を変更した
・全く予定通りに進まない
など、
思うようにいかない内容が書かれています。
部下にとって、
これらの経験は大きな学びだと考えた私は、
部下たちの様子を見守っていました。
しばらくすると、部下たちは、
余裕をもって
予定を組むようになっていきました。
そして、毎日、日報を書くことを続けると
1カ月も経つと、
自分たちで1日に出来る仕事量で
予定を組めるようになっていました。
もともと、私が日報を始めた理由は、
部下が計画に基づいて仕事をして欲しい
ということでした。
これについては、達成できました。
でも、日報を書くことの効果は、
もっと深いところにあったということに、
後で気づくことになるのです。
その効果というのは、
日報を書いてもらうだけで、
部下のモチベーションが
上がるというものでした。
上司がそこに参加すると、
さらに効果が高まりますが、
上司が参加しなくても、
十分なぐらい
部下のモチベーションは上がります。
実は、部下のモチベーションが
上がっていることに気が付いたのは、
1人の部下との何気ない会話からでした。
ある日、部下の佐藤さんが
私の所に来て、
「今日も、これと、これと、これが、
予定通りにできました!」
と、嬉しそうに日報を見せ、
報告しに来てくれたのです。
それを聞いていて、
私はハッとしました。
なぜなら、
佐藤さんは、日報を書くことで、
3つの成功体験を実感していた
からです。
通常だと、
毎日仕事が終わった後に、
「今日も、頑張った!」と、
自分を褒めてあげる人って、
少ないと思うんです。
でも、佐藤さんは、
日報をやることで、
仕事が終わった後、
1日3つも自分を褒めてあげているんです。
1日で3回、
1週間で15回、
1か月で60回も、
自分で自分を褒めてあげるんです。
これって、凄いことですよね。
確かに、最近部下たちの
モチベーションが高いのを
感じていました。
その正体が、日報の予定がきちんと
書けるようになったことだとは、
気づいていませんでした。
それなので、
佐藤さんからの報告は、
すべての謎が解けたかのように、
ハッとすると同時に、
スッキリするものでした。
日報は、すでに日々の業務に
取り入れられている会社も
多いと思います。
すでに、取り入れられている会社こそ、
日々のルーチンとして、
なんとなくやっているとしたら、
もったいないなと思うんです。
日報を少し活用しただけで、
部下のモチベーションは大きく変わります。
これに、上司が加わると、
さらに部下のモチベーションが上がります。
ぜひ、日報を活用して、
部下のモチベーションアップを
図ってみてください。
諏訪さんへ
何度拝読しても「これこそ諏訪ワールドだ!」と文字の底から湧き上がるものを感じております。一貫する諏訪さんの哲学のようなものでしょうか。
懐かしのJ-SOLでこんなことを悟ったことがあります。それは、「悩みを持った人の中にはすでに答えがある」ということです。自分で気づいていたり、自信がなかったり、或いは気づいていなかったりと様々なパターンはあるようですが、相手からの言葉(OKメッセージなど)を縁にして表面に出てくるんですね。全てを決定するのは自分自身なので、それが一番自然な形なのかもしれません。
部下の皆さんは上からの圧力でなく、自分自身で自問自答することで前に進む力を手に入れることが出来て、諏訪さんがさらに潤滑油を差す。うーん、素晴らしいですね。究極の人材育成かもしれないと思いました。
『日報を少し活用しただけで、部下のモチベーションは大きく変わります。これに、上司が加わると、さらに部下のモチベーションが上がります。』・・・こうなることはすでに予測されていたんじゃないですか(笑)
おっくさん、いつもコメントありがとうございます。
また、返信遅くなり、申し訳ございません。
ブログお褒めいただきまして、ありがとうございます。
「悩みを持った人の中にはすでに答えがある」
という、おっくんさんのお言葉、まさにその通りだなと感じることが多いです。
答えはあるのですが、きっかけがなく考えが届かなかったり、
考えることが出来る環境にないなどもあるかと思います。
だから、いかに、部下たちが本来持っている答えを引き出せる環境を作れるかが
上司の腕の見せ所中と思っています。
日報でモチベーションがここまで上がることは、
実は予想できていませんでした(笑)
なんでも、前向きに進めることで、良い効果が広がっていくなと
改めて感じました。
日報を書くこと自体がまさに「振り返り」(自分のしたことの認識、考えたり、感じたりすること)であり、時には「承認」であり、次なる「改善行動」へ動機づけたり、学びの機会ですね。
前の投稿の“おっくん”のコメントにある『自問自答』力がキーですね。
諏訪さん、初めまして。
じんさん(五十嵐仁)と申します。
青木さんからSF学んだ歴約16年です。
諏訪さんの日報の活用の記事、私のブログにも要旨を簡潔に掲載させていただいてもよろしいでしょうか?「いい仕事をするために」というメルマガでブログ告知もしています。
以下ご参照ください。
http://igajin.seesaa.net/ ブログ名『今から ここから 私から』
よろしくお願い致します。
じんさん、始めまして。
コメントありがとうございます。
じんさんがおしゃるように様に、日報を上手に活用することで、
「振り返り」、「承認」、「改善行動」が出来るんだなと、
改めて感じることが出来る出来事でした。
こちらの内容、お使いいただくことは、大丈夫ですので、
ぜひ、よろしくお願いいたします。
4名の著者が色々とsfについて書いていますので、
もし、可能でしたらこちらのブログを紹介いただけますとありがたく思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
諏訪さん
ご返信ありがとうございます。
私の返信が大変遅くなり失礼致しました。
連休明けのブログ(メルマガ連動です)に諏訪さんの「日報」活用の件、一部掲載とブログ紹介させていただきます。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。
諏訪さん
いつもありがとうございます。
先にご連絡の「日報」活用の件、私のメールマガジンでの配信記事で諏訪さんの、明日から使える SF仕事術」 No.17をご紹介という形で掲載しました。
以下はそのメールマガジンの内容をそのまま掲載している私のブログです。
http://igajin.seesaa.net/article/499259278.html
『日報(仕事日誌)をつけてみよう』
ご報告が遅くなり大変失礼いたしました。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。
五十嵐 仁
五十嵐さん、返信が遅くなり、申し訳ございません。
ブログで紹介していただきまして、ありがとうございました。
五十嵐さんは、グーグルと手書きの手帳の2つを使われているのですね。
それぞれ、良いところ、悪いところがあるので、
使い分けるけると、さらに効率が上がりそうですね。
私も、年間計画などは、
スマホのグーグルで管理してみようかなと思いました。
わざわざ、ご連絡ありがとうございます。