ソリューションフォーカスNEWS 5月8日号
オンライン(ZOOM)で研修フォローアップ&成果発表会
こんにちは。ソリューションフォーカスの青木安輝です。
「ZOOM飲み会」や「オンライン帰省」などという言葉が普通に飛び交うオンライン化加速的推進時代に入りました。Stay Homeが求められるこの期間中、皆様いかがお過ごしでしょうか?
我が家ではZOOM飲み会を始めてみたら、これが意外と良いことがわかり、普段会えない知人を誘って楽しくおしゃべりする機会を何回もつくりました。服装は部屋着でOK、交通費かからず、支払いも気にしなくて良い。しかもダラダラと長引くことはなく、何年も会っていない人とシンプルに旧交を温める良い機会になりました♪
一方でオンライン通信では、機器の画面上の大きさにまとめられてしまう物足りなさ、接続にまつわる技術的問題等のマイナス要因も確かにあります。しかし、それを上回る便利さがあるのも確かです。オンラインで済ませば良いと思えること、オンラインの方が逆に良いと思えることはこれから確実に増えそうです。しかし、それによって対面コミュニケーションの価値が下がるわけではなくて、むしろ一層リアルに会うことの意味あいや味わいがクオリティーアップされるのだと期待したいです。
さて、今号のニュースでは、1月末から4月半ばにかけて実施したZOOMでのSFオンライン企業研修およびその成果発表会について報告させていただきます。時節柄多くの方が興味をもたれる内容であると思いますので、長文になりますが読んでいただけると嬉しいです。
私の感想はシンプルです:「オンライン研修にはオンラインだからこその良さがある!」
昨年秋にフォーコンパス・ラーニングファーム社からの依頼を受け、全国に拠点を持つ製造業A社の業務部門リーダー19名を対象に企画した「解決志向で改革実践」研修は、初回研修だけが1日の集合研修で、3回のフォローアップと4月下旬の成果発表会はZOOMを活用したオンライン形式でした。
この研修を企画した昨年秋は、私はまだ対面研修の方がずっと良いと信じていて、オンラインではコミュニケーション研修は難しいと考えていました。コロナ問題も発生していませんでした。ですから、諸々の都合により集合研修は1日だけで、あとはZOOMでフォローというスペックに決まった時は、正直不安だらけで全国に散らばった19名の受講者の皆さんに2か月半の改善活動を効果的に推進していただくことは難しいのではないかという危惧を感じておりました。
それでも、なるべく”集合研修に近い“効果があるようにと、ZOOMフォローアップは、4~5名の4つのグループに分けて一回90分のセッションにし、小さい画面を眺めて他者の話を“聴くだけ”の時間はなるべく少なくしました。講師にとっては、90分×4回なので1日研修を実施するのと同じボリューム感ですが、受講者の皆さんは移動もないですし、集合研修に比して負担感はかなり小さくなったはずです。
「職場のコミュニケーション環境改善を成果に結びつける」が研修のサブタイトルで、SFを学んだ受講者のリードでチームの連帯感を高め、業務改善目標を達成することを目指してもらう研修でした。初日の集合研修は良い感触で終えたものの、上述の通り、その後のオンラインフォローアップは講師としては不安なまま始めたのですが、実際スタートしてみると、集合研修でなくオンラインで実施することのメリットがいくつもあることに驚きました。
【1.受講者以外の関係者の参画度合いを高める機会となる!】
受講者は職場の会議室等からZOOMに参加するので、研修を受講していない関係者(サポーターやチームメンバー)も近くにいるわけで、時間が取れればスポットで一緒に参加していただきました。集合研修ですと、受講者が自職場に帰って一から説明し、他の人たちに働きかけることになりますが、その必要がグンと減ります。ZOOMセッションの中で、受講者以外の方にもコメントをしていただくと「一緒に取り組んでいる」というチーム感覚が高まったようです。普段会うことはない全国各地の同じような業務に携わっている人たちとテレ会議をすること自体に一種の高揚感も共有できました。
ZOOM接続に慣れていない方がほとんどだったので、トラブルも少なからず発生しました。例えば、画面で顔は見えているのに音声がつながらない・・・。でもその画面で本人とサポーターが一生懸命格闘している様子が見えて、接続できた瞬間に、そこに関わっている全員が「やったー!」と一体感を感じていることが見てとれました。“接続”が悪いことが原因で逆に人の“つながり”を感じた瞬間です(笑)。
【2.「画面を共有」の機能は資料に集中しやすい!】
集合研修形式でパワーポイントを投影しながらの説明を聞く場合には周囲の色々なものが見えてしまって、それが心理的なノイズになり得ますが、ZOOMフォローアップでは、それが見事にカットされます。最初に全員の顔が見える画面でアイスブレークをした後に、一人ひとりにパワーポイントを使用した進捗報告をしてもらいました。その際「画面を共有」機能を使うと資料だけが画面一杯に見えて、顔の画面は小さく端に映るだけになります。するとその資料の内容に気持ち良く集中できます。報告内容以外の視覚的ノイズがないというのは、かなりストレスが減ります。楽です。
【3.発表への「コメント」はチャットで全員から短時間で!】
成果発表会は受講者19名全員と関係者の合計22名で半日のZOOMセッションとなりました。一人5分の発表でもずっと連続では疲れてしまうので、5人終わる毎に一回休憩を入れました。発表するだけの一方通行では手応えが感じられないので、発表に対するコメントをどれだけしてもらうかに悩みました。全員に口頭でコメントをしてもらうと時間がかかり過ぎてしまいます。しかし、チャットメッセージを使うことで全員からOKメッセージをもらうことになり、数カ月頑張ったことを労うコメントが短時間で沢山もらえることになりました。書き込みに使った時間は3分程度。しゃべると余計なことも多くなりますが、チャットコメントだとコンパクトにエッセンスだけが伝えられました。
最後にそれを全て読んだ発表者に感想を話してもらい、約10分で一つの発表と聴く側全員とのやりとりが可能になりました。このテンポは良かったです。ダレることもなく、充実感のある4時間となりました。これは想像ですが、集合研修でリアルに会うと、処理しなければならない情報がノイズも含めてかなりの量になりますが、自分が気楽にいられる空間で、パソコン画面上の必要な情報にだけ集中するという形式は、慣れると心理的ストレスが少なくて済むような気がします。シャイな(?)人にはちょうど良い接触度である場合もあるようです。
【4.セッション中起こったことが全て動画記録で残せて便利!】
セッションはすべて記録できるので、欠席者へのフォローはリンクを送るだけで可能ですし、A社の場合は成果発表会の記録動画を役員クラスに後で見てもらい評価してもらうという使い方もしました。「全員がそこに『同時に』揃う」ということにあまりこだわらなくてよくなるのは、コミュニケーション形態の柔軟性を高めます。
一つ補足しなければいけないことは、成果発表会の場合、私がテンポよく進行させることに成功したのは、フォーコンパス・ラーニングファーム社の担当の方にサポートしていただいたことが大きかったです。休憩に入る時に記録を一時停止したり、チャット画面で1つひとつの発表毎に区切りコメントを入れていただいたりすることで、後から編集する手間が省けると同時に、私は進行に集中することができました。私がそういう細かい作業もすべて一人でやろうとしていたら進行にトラブルが生じていた可能性があります。ZOOMでのプログラムはある程度人数が多くなると、テクニカルスタッフないしは進行サポーターがいることの違いは大きいことを実感できました。
【受講生が学んだこと】
成果発表の内容について業務上の成果内容はここではお伝えできませんが、今回の取組を通じて「自分が学んだこと」についての皆さんのコメントには、ソリューションフォーカスの要素が含まれるものが多かったので、いくつか紹介させていただきます。
「今回の取り組みを通じて、メンバーの『ありがとう』という声が多く聞かれた。引き続き、OKメッセージを大切に助け合える職場環境を目指そう!!」
「問題解決は、なぜ出来ないかに時間を費やすより、どうしたら良いか考えたほうが速いことを学びました。」
「解決像を皆で思い描きながら、自分はもとより他者を否定しないプラス思考になる事でよりコミュニケーションが活発になり、問題解決もスムーズになる事が分かりました。」
「会話が増えて、相談されることが多くなった。お互いの事を思い、協力し合う事の大切さをメンバー全員で共有できた。」
「『こんな大変なことをやってたんですね』とお互いの業務に対して理解を示して、前向きに取り組んでくれたことが、短期での問題解決に向かえる要因になった。」
ある方は、研修期間中に職場で何が望まれているのかを知るためにアンケートを実施しましたが、その中の質問に「あと少し頑張ればできそうだと思えることは何ですか?」というのがありました。この「あと少し」のところにSFを理解してくださった度合いの高さが出ている良い質問だと思いました。その方は成果発表会で、「少し頑張ればできることが実はたくさんあり、その自分の少しの頑張りによって凄く助かる職場の仲間がいると気づいた」と発表してくれました。Small is beautiful♪
他にも、「職場に会話さえあれば問題は解決していける」とかフューチャーパーフェクトやスモールステップを大切にしたいというSF的感想が多かったのと、部署間や事業所間での連携が進んだ小さな事例も多く発表されました。2か月半の実践期間にしては、予想以上の良い結果でした。
【私の感想】
この研修の企画時は「ZOOMかぁ・・・」と乗り気ではなかったのに、終了してみたら「ZOOMで良かった!」と思えました。計らずもコロナ対応策になったことももちろんですが、リアルな対面でないとコミュニケーションの研修は困難であるという私の先入観が覆されたことで、目が覚めた想いがありました。私は心のどこかで、講師と受講者の接触時間が長く濃い方が結果がついてくるという思い込みがあったようです。従来の同種の研修では、フォローアップも成果発表会もすべて集合研修でしたので、「今回は受講生がついてきてくれないのでは・・・」というネガティブな予想が湧いてくるのを抑えられませんでしたが、受講者の皆さんが見事にそれを吹き飛ばしてくださいました。
今回の研修では初回が1日集合研修で、それがソリューションフォーカスの体験学習の場になっていたので、もしそれさえもZOOMにしていたとしたらどうなっていたかは未知数ですが、一つ確実に言えるのは、この種の改革実践研修でフォローも成果発表会もオンラインで開催するというのは可能であり、むしろオンラインであることのメリットもあるということです。
もしかするとこういった研修において、生み出す成果は同じレベルでも、そこに至るコスト(時間的、精神的、物理的)をどこにどのような形でかけるかに関しては、今新しい扉が開かれつつあるのだという想いを深くしました。
特定の人(例えば講師やリーダー)が何かを与えることでチームを活性化するという思い込みから離れて、関係者同士が上手につながるきっかけをつくることに注力すれば、投入コストとそこから生まれる成果の比は、より後者が大きくなるのだということを教えてもらった気がします。その際にオンラインツールは大いに役立つということは間違いありません。
まだまだコロナシフトは続くようですが、色々なことを根本的に捉え直し、このような状況の中でも望む未来に向けて今できることにじっくり取り組む良い機会でもあると思います。様々なことを根底から変えていける千載一遇の機会を大切にしましょう!
最後まで読んでくださって、まことにありがとうございました。
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◆今年度のSFセミナーおよび受託研修について:
現在のところ、秋の「ソリューションフォーカスDAY」以外の弊社主催セミナーは企画されていません。コロナ終息の目途が立ったところで様子を見ながら再開していきます。オンラインでのプログラムも企画いたします。
受託研修は6月の分まですべてキャンセルとなっています。7月以降の研修は仮受託させていただき、コロナ状況次第で開催という条件で受け付けています。新しい展開がある毎にこのニュースでお知らせしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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