48枚の質問カードでソリューショントーク!
使用法
- 前進させたい取り組み課題を一つ思い浮かべる。
- パートナーにランダムに引いたカードの質問を読み上げてもらう。
- 質問に答える。
- 2と3を繰り返す
なぜ効果があるのか?
- 解決構築(Solution Building)質問のみで構成されている:
48の質問は、ソリューションフォーカスの考え方に則って、「望む肯定的未来」「過去から現在までの解決リソース」「次のスモールステップ」について聞く質問のみです。問題解決や目標達成に向けて余計な回り道をせずに、「目指すことは何か」「使える資源は何か」「何ができるのか」に焦点をあて続ける対話が成立します。 - ランダムアクセスだから解決脳になる:
脳は次の質問を予想してしまうと構えてしまいます。ソリューションカードは意図的な選択ではなく、トランプを引くようにランダムアクセスするので、特定の回答を引き出すための意図的な質問ではないかという抵抗感を感じずに済みます。そして予想もしていなかった質問による驚きが、新しい視点を促す刺激となります。 - パートナーが聴くことに集中できる:
対話中に聴き手が「次の質問」や「この先の展開」を考える必要がないので、聴くことに100%集中できます。聴かれていると感じる度合いの高さが、話し手の安心感を生み、さらに創造的な発想を促します。
効果的な使い方のポイント:(1体1のソリューショントークで)
- 2人のうち1人は解決したい課題、あるいは実現したい目標を持っている主役です。
もう1人は質問を読み上げ、聴くことに徹する対話パートナーになります。 - 主役はセッション開始前に、パートナーに何をテーマにしたいかを簡単に話します。
場合によっては、主役が何をテーマにするか明確に意識していれば、パートナーには、それが何であるかを話さずにいきなりカードセッションを開始することも可能です。 - 原則としてパートナーがカードを引きますが、主役がカードを引いて渡してもかまいません。
- パートナーは引いたカードに書いてある質問だけを読み上げます。棒読みにするよりは、実際に問いかけるようにした方が答えやすい雰囲気になるでしょう。意味が同じであれば語尾などは言いやすいように変えてもかまいません。
- 主役は質問に答えます。また質問に答えるだけではなくて、それに触発されて話したくなったことがあれば、何を話してもかまいません。言いたいことが湧いてくるだけ話し続けて良いのです。話すことがなくなったら次のカードをパートナーに要求します。
- 質問が合わないとか、答えても意味がないと思ったら、パスして次の質問に行くことができます。無理して答える必要はないので、違うと思ったら気楽にパスしましょう。
- パートナー役は、カードの質問をした後は聞き役に徹します。次にどんな質問をしたら良いかと悩んだり、会話の流れをコントロールする必要がないので、ゆったり構えて 100%聞くことに集中することができます。傾聴するだけでコメントは一切しません。あいづちやうなづき、感嘆や共感の声を出すのはOKです。
- 時間は特に限定はありません。数分で2~3の質問に答えるだけでも役に立つ場合もありますし、長時間続けることもできます。課題の大きさや好みによって適正な時間というのは違ってきます。まずは10分くらいのセッションを試してみてはいかがでしょう。
- カードの質問をするセッションを終えたら、パートナーは何が役に立ったかと主役の人に尋ねてみましょう。質問への答えを口にしたことで気づいたこと、明確になったこと、実行してみたくなったこと、気持ちやとらえ方が変化したこと等です。
- 慣れてきたら、カード以外の質問を混ぜたり、パートナーがコメントを挟むことも良いでしょう。慣れるまでは7番の原則を大事にすることをお勧めします。
その他の活用法
■自分自身とのソリューショントーク: <セルフコーチング>
- 自分が解決したいと思っている課題を思い浮かべます。
- カードの山から一枚引いて、その質問に答えます。声に出さない方法も、出す方法もありです。書くのが好きなら、文字にして見ることで考えがさらに整理されるでしょう。
- 役に立つ答えが十分湧いてきたところでやめます。もちろんさらに続けることもできます。
■グループでアイデア出しに使う: <SF的ブレーンストーミング>
- 複数のメンバーで構成されるチームで解決したい課題があって、通常の会議ではプロブレムトークに陥りがちだったり、意見があまり出ないような場合にソリューションカードが役に立つ場合があります。
- 進行役(リーダー)が課題の内容をメンバーに伝えて確認します。
- 進行役がカードを一枚引き、質問を読みあげます。
- 答えが思い浮かんだメンバーが全員に向かってその答えを発表します。場合によっては小グループでの意見交換をはさむとアイデアが出やすくなるでしょう。
- 発表された意見に対する批判はせずに、どんな回答も全員で最後まで聞きます。
- 意見が出切ったところで、進行役がまた次のカードを引いて、2~4を繰り返します。
- あらかじめ設定した時間の許す限りカードを引き、最後の5~10分は出た意見の中で何が役に立ちそうかを全員で検討します。
*進行役がカードを引く代わりに、順番にメンバーがカードを引いて回答していくという方法もあります。
■頭の中を出しきってみる!: <ソリューション・マラソン>
48枚のカード(あるいはあらかじめ選択した特定のカード)の質問全てに回答すると決めて、時間無制限で終わるまでやるマラソン・セッション。
一対一の対話、セルフコーチング、グループ・ブレーンストーミング等、形式はどれであっても、参加者の合意があれば成立します。
全カードを使ってのマラソン完走は、時間はかかりますが日常の会話ではあり得ない意識の深堀りができるので、予想もしていなかったアイデアの創出が可能となります。ぜひチャレンジを!
これ以外にも、工夫次第で面白い使い方ができる可能性があります。どうぞ、皆さんの用途に合わせてお好きなように、活用しやすいように応用法を工夫してください。