諏訪太郎の日々の気づきシェアリング No.31

その席を譲ったら、世界が少し優しくなった

先日、小学校2年生の娘と一緒に電車に乗っていたときのことです。
珍しく座席が全て埋まっている車内で、私たちは立っていました。
すると、向かい側に座っていた若い女性がにっこりと微笑みながら、
「どうぞ」と娘に席を譲ってくれました。

娘は普段あまり電車に乗らないこともあり、立ったままでいるのが苦手です。
そのため、親としては本当に助かりました。
娘も小さな声で「ありがとう」とお礼を伝えて、ちょこんと座りました。
その様子に心が温かくなりました。

その後、別の日にも似たようなことがありました。
このときは若い男性が娘に席を譲ってくれたのです。
「最近の若い人たちも、ちゃんと周りに気を配っているんだなぁ」と、
感心すると同時に、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

このような経験を通じて、私はあることに気づきました。
それは、人の優しさは行動によって簡単に広がるということです。
そしてその優しさを目の当たりにした人は、次の行動を変える力をもらうということです。

ある朝の通勤ラッシュの車内、私自身も同じような行動を取りました。
普段なら混雑した車内で座れるのはラッキーだと感じるところですが、
そのとき、前に立ったのは70歳くらいのご高齢の方でした。
自分でもビックリしたのですが、自然とすぐに立ち上がり、
「どうぞ」と声をかけて席を譲りました。

その方はとても嬉しそうに「ありがとう」と何度もお礼を言ってくれて、
その笑顔に私の心も軽くなりました。
その瞬間、疲れていたはずの朝が、なぜか爽やかな気分になったのです。

振り返ると、私がそのとき自然と席を譲れたのは、
娘に席を譲ってくれた人たちの影響があったからだと気が付きました。
「親切にされると、それを誰かに返したくなる」。
その感覚が、私の行動を後押ししてくれたのです。

解決志向では、「できていないこと」ではなく、
「すでにできていること」に焦点を当てることが重要だとされています。
そして、それは、周りに広がるということを知りました。

娘に席を譲ってくださった方々の行動は、まさにその一例です。
彼らの優しさが、私自身の行動を変え、
さらにその先で新たな親切を生む可能性を広げました。
このように、感謝や優しさは目に見えない形で社会全体に影響を与えているのです。

解決志向の考え方において、「できていること」を認識する視点は、
自分の行動や他者との関係を改善し、
さらには社会の仕組みにまで良い影響を与える可能性を秘めていることが分かりました。
一人ひとりが日々の中で「すでにできていること」を見つめ直し、
それを次の行動に活かすことで、優しさが広がっていく。
そんな連鎖が続いたら、素敵な世界になると思いませんか。

「できていること」にフォーカスすると、
そんな素敵な世界を、ソリューショニストの皆さんと作っていきたいですね!

諏訪太郎の日々の気づきシェアリング No.31” に対して1件のコメントがあります。

  1. おっくん より:

    諏訪先生へ

     おはようございます。

     素敵なエピソードに私も昔の体験を思い出しながら拝読させていただきました。高齢者を目の前にしたときに立ち上がるのも結構勇気がいることもあるんです。僕は立ち上がる勇気がなくてそのまま下を向いていたこともあります。別に悪いことをしたわけでもないのにしばらく後ろめたさが付きまといますね、あの時なぜ席を譲らなかったのかと。
     でもそれが次の行動に繋がったことも事実でした。

     そろそろ私も席を譲られるお年頃。素直にありがとうと言える準備をしておきましょうか!
    おっくん

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