「明日からやってみようかな♪」と思えるSF流シンプル面談 No.5 諏訪太郎

「反抗期」から学んだ「シンプル面談(職場面談)」での大切なこと

今、中高生の反抗期が激減しているって知っていましたか?

4歳の娘を持つ私には、とても興味深い話題です。
その理由について話を聞いていくと、「あっ、それって職場面談と同じだ」と思いました。
相手との関係が上手くいくようになる「子供の反抗期」と「会社での職場面談」。

どんな共通点があるのでしょうか?

中高生の反抗期が激減している理由

中高生の反抗期が激減しているのには、どんな理由があると思いますか?

実は、その理由って、特別なことをしているわけではなく、現代社会のみなさんは自然にしていることなんです。あまりに自然にしていることなので、当人同士は、それが反抗期の無くなる理由だとは気づいていないことが多いみたいです。特別なことをするわけではなく、自然に親子関係が上手くいくとしたら、それって理想じゃないですか?

では、自然に親子関係が上手くいく方法とは、どんな方法なのか?

それは、みなさんがいつも使っている「スマートフォン」に関係があります。もっと言うと、スマートフォンで日々行っている「SNS」が親子関係を良くしているのです。

今、親子でSNSをフォローする人が増えてきました。すると、子供のSNSを見ることで「どこにいて」、「何をしているのか?」が分かるわけです。これって、SNSがない時代に子育てをした親からすると画期的ですよね。子供とのコミュニケーションのすれ違いの多くは、「わからない事」から起きます。

親:「こんな時間までどこに行ってたんだ」
子供:「ちょっと友達と」
親:「友達ってだれだ」
子供「・・・・(うるさいな)」

親は心配だから、子供のことを知りたい。でも、日ごろから親子で良好なコミュニケーションが取れていない状態で子供に聞いても、子供は反抗するだけです。

それが、SNSの登場で子供に聞かなくても、子供の現状が気軽にわかるようになったのです。さらには、「いいね」の存在も大きいでしょう。子供が現状を投稿したことに対して、親が「いいね」を押すことで子供を認めることが出来ます。子供からすると無意識に「親から認めてもらえてる」、「親から応援してもらっている」と思うわけです。

そして、子供が親から認められていると思うことで、子供も親を認め、子供の親に対する態度が変わっていくのです。

親子がSNSでつながることによって、「親は子供の行動」を把握し、「親は子供を認める」ことが出来るようになっているのです。このSNSでの効果は、SNS上だけでなく、日常でのコミュニケーションにも影響が出ますよね。親子のコミュニケーションに「SNS」が入るだけで、これだけ親子のコミュニケーションは大きく変わるのです。

職場面談で部下とのコミュニケーションが活性化する理由

私が会社で行っているシンプル面談(職場面談)も同じだなと思うわけです。

シンプル面談を行う理由は、部下が日々どんなことをしているかを聞くためです。日ごろ職場で話していると、話している間に電話が来て話が中断したり、周りに人がいるので話したいけど話せないケースが多くあります。

それなので、月に1回30分程度ですが、部下と個別に面談をする機会を作ることで、面談をしていなかった時には知らなかったことを知ることが出来るようになりました。

「最近、この場所が整理整頓されていると思ったら、いつも整理してくれていたんですね」と部下がやってくれているのに、上司の私が気付いていなことは色々と出てきます。

また、退職を考えるほど悩んでいることなども、シンプル面談を通じて信頼関係を作っていると、早めに相談してくれることが多いです。早めに問題に取り組むことによって、スタッフの退職を回避した例も数多くあります。

さらには、部下が今やっていることを知ることで、部下に対して今まで以上に「OKメッセージ」を伝えることが出来るようになりました。「OKメッセージ」を伝えられると嬉しいですよね。そして、「OKメッセージ」には「認める」という効果もあります。

部下:「こんなことやってみました。そうしたらこうなりました」
上司:「いいですね。こんなところが素晴らしいですね」

はじめは「やったこと」に対してOKメッセージを出します。その後、「どうしたらいいと思う?」と部下に「やり方」を考えさせ、「やり方」に対してOKメッセージを出していきます。そうすることで、部下は「自分で考えて行動していいんだ」と思うようになり、のびのびと仕事が出来る環境を作ることが出来ます。

共通するのは「安心できる空間」を作ること

反抗期の問題も、部下とのコミュニケーションの問題も、共通しているのは相手が安心できる環境を作ることです。

それは、SNS上であったり、上司と2人の空間であったり、相手によって変わってきます。相手にあわせた安心できる空間を作ることで、今まで知らなかった相手のことを知ることができます。そして、今まで知らなかった相手のことを知ることで、相手への理解が深まり、より深い部分でコミュニケーションが取れるようになります。

そして、より深い部分でコミュニケーションが取れるようになるから、お互い深い部分で信頼関係が気づけるようになります。信頼関係を気づくことで、親子関係なら細かいことは言わなくなるし、仕事についてなら細かいことは任せられるようになるわけです。

もし、コミュケーションで悩んでいる相手がいるとしたら、相手との安心できる空間を探してみるところから始めてみませんか?

相手が安心できる空間は、意外と皆さんの身近にすでに存在しているかもしれません。

「明日からやってみようかな♪」と思えるSF流シンプル面談 No.5 諏訪太郎” に対して3件のコメントがあります。

  1. 谷奥勝美 より:

    諏訪さんへ

     諏訪さん、すごいですね。
    これはもうコンサルタントや専門家の域に
    到達された方のコラムですね。これまでの
    ご経験を通しての確信が、言葉を通して
    伝わってくるようです。
     継続とはこんな実をつけるんですね。青木さんが
    執筆陣として迎えられたことも良く理解できます。

     SNSにこのような効果があるとは全く知らなかったので、
    記事の内容はとても新鮮であり、しかもコラムに書かれている
    その景色が頭の中に簡単に浮かんできます。

     実はホテルの送迎車に乗り出して四ヶ月目になりますが、
    シフトや送迎業務、お互いの空き時間などにおいて
    上司含め従業員の皆さんとのコミュニケーションをとる
    時間がないことにつまづいています。
    ですから今回の内容はヒントになるかもしれません。
    また、社内報もアプリで提供され始めたので少し可能性が
    広がったように感じています。
    ガンバ、ガンバですね。

     ひとつだけ確認させてください。
    コミュニケーションの取り方としてSNSや面談が
    有効であることの事例として「反抗期」を例に
    あげておられますが、親への反発も親子共々の
    成長過程の大切な時期であると考えてよろしいでしょうか。
    あるいは最近の捉え方はやはり「問題」となりますか?

  2. 諏訪太郎 より:

    谷奥さん、コメントありがとうございます。
    また、返信遅くなり、本当に申し訳ございません。

    今は、谷奥さんのように、同じ職場であっても働く時間や出勤日が違うことから、コミュニケーションがとりにくくなってきてますよね。
    さらに、リモート出勤が増えてきて、顔御合わせる機会が少なくなってきているので、デジタルツールを使ったSNSであったり、紙ベースの共有の日報であったり、なにかコミュケーションのツールがあるといいですね。
    谷奥さんの職場でも、なにか良い形でコミュケーションが取れるツールがみなさんで共有されるといいですね。
    ぜひ、共有されたら、教えてください!

    また、「反抗期」についてのご質問ですが、個人的には「成長過程の大切な面」と思っています。

    現在私の4歳の娘は、絶賛反抗期中です(笑)
    でも、そんな反抗期の娘と接することで、気づくことも多くあります。
    何より親として多くのことを学ばせてもらっています。
    親も子も、反抗期を通じて成長するんだなと今まさに実感しています。

    そして、こんな風に考えられるのも、SFを通じて普段から「問題」より「解決」に目を向けているかなかなとふっと思いました。
    反抗期も「問題」のフィルターで見れば問題です。
    うちの娘も、問題だらけ、課題だらけです。
    やはり人間なので、問題のメガネで娘を見てしまうことも多いです(笑)
    でも、それと同じだけ「良い面」にも気が付くようにしています。
    だから、反抗期でも、子育てを楽しんでいられるのかなと思っています。

    あくまで、私の解釈にはなりますが・・・・。

    1. おっくん より:

      ということは、娘さんは諏訪さんにとっての素敵なSFの先生とも言えますね。その根底には愛情がいっぱい見えますねえ🥰

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