SF伝道者の四方山話 No.31 青木安輝

「アプリシエート」で自分の未来を見た!

先週末の連休中に第3回「アプリシエート」(3日間)を開催しました。今回特筆すべきことは、参加者の方々が別々に申し込んでくださったにもかかわらず、僕を含めて4名全員が以前からかなり濃い知り合いだったことです。知り合いだと言えないこととか遠慮してしまうことがあるかもしれないと心配して、あらかじめ「こういうメンバーになりますが、それでもよろしいですか?」とメールで確認をとらせてもらいました。すると、全員が「それならなおさら良い」と返してくださったので、気持ちよく開催できました。

このように関係性が構築済みの中での「アプリシエート」は、余計な心配をせずに済むので、僕自身は主催者(進行役)モードよりも参加者モードでいられる気持ちの割合がグンと高まりました。僕ともう一人が3回目のリピーターだったことにより、様子見をせずストレートかつ気楽に自分語りに入れたので、場に対する皆さんの安心感がより一層高まった状態で進行できたのではないかと思います。そんな中で僕自身が「自分語り」をすることで何が見えてきたのかをお伝えしたいと思います。

既に2回参加済みなので、子供の頃、思春期の頃、若かった頃の話しは一通り話したという感触があり、今回は未来の話しを中心に語りたくなりました。そこで、僕にとって近い未来で一番気になっていたのが、来年1月に迎える株式会社ソリューションフォーカスの20周年です。これをどう位置づけて何をするかについて思うところを話していると、この20年間の様々なことが思い返され、さらにどのようにSFにたどり着いたのかと、もっと昔のことで大切なことどもが思い出されました。また20周年の先どこまでどう進むのかという未来についてのイメージを語るなど、未来と過去をいったり来たりしている内に話が色々なところに飛びました。結果として今回が一番大きな幅で自分の人生を俯瞰することになりました。

ソリューションフォーカスにたどり着くまでの道のりを語る過程で、大学の卒論テーマであった「人間性回復運動(Human Potential Movement)」というキーワードが出てきました。そもそも何を大切にしたいと思って、大学の専攻や就職先を選んだのか、その後起業をして、さらに商号変更をして今の会社にするまでに、その「大切にしたいこと」はどうなったのか、これを振り返って言語化することができたことでとてもすっきりしました。その詳細はここに書くにはあまりにも長くなってしまうので省略しますが、僕がそもそも大切にしたいと思ったことを意識の中心に置いてみると、株式会社ソリューションフォーカスというのは、僕の人生の中で最大級に重要な位置を占めるものの、僕が大切にしたいことを実現するための「一つの」道具であったわけで、「いつか終わっても良いもの」だと思いきることができました。

「大切にしたいこと」の中身ですが、アプリシエートの中でそれを「究極に自分と仲良くする」というフレーズで表現してみました。それは一つの境地のような響きですが、固定されたものではなくて、いつも「今」の自分と快く折り合いをつけられる懐の深い心の能力と言えます。自分流の「ソリューションフォーカス」を人に伝えてきた20年の間に、色々な迷いや自己不信、失敗(不成功)や恥ずかしいエピソードがありましたが、自分自身に対してソリューションフォーカスを応用することで、その「究極に自分と仲良くする」能力は鍛えられてきたと思います。また、それによって自分の中に生まれる落ち着いた感覚が、僕のセミナーや研修を受講する皆さんに何等かの形で伝わっていき、SFの感触をより柔らかいものにしてきたのではないかと・・・勝手に想像しています。

「何歳まで仕事するの?」と人に聞かれたり自問したりする年代に差し掛かってきました。今までは漠然と「できる限り続ける・・・」みたいな回答をしてきましたが、それでは何も考えていないのと同じだなという不安定感がつきまといました。今回アプリシエートの中で試しに「70歳でソリューションフォーカスを卒業する・・・」と言ってみたら、妙に心地よい響きを感じました。「卒業」が何を意味するのかはまだ明確ではありませんが、その先の自分の人生は「究極に自分と仲良くなった」状態で毎日の小さなことを味わいつつ、そのバイブレーションが周囲の人と共鳴しているというイメージとして湧いてきました。

なんだかとらえどころのないふわふわしたことをだらだら並べているみたいですよね(笑)。でも僕にとっては身体的な感触を伴ってイメージできる具体的なことなんですよ、これは。

で、今年66歳になる僕が70歳でソリューションフォーカスをきもちよく卒業するためには、20周年を出発点にしてその後の4年間で何をする必要があるかと考えると、とっても面白くなってきました。まだ構想段階なので公言はできませんが、この20年間やってきたこと、出会ってきた素敵な人たち、心を震わせてくれた色々なエピソードなどのエッセンスを何らかの形に整理して、これからソリューションフォーカスを学びたい、活かし続けたいと願う人たちにとって役立つであろう“あるモノ”をつくろうと考え始めました。漠然と「いつまで仕事するかなあ・・・」と考えていたのとは大違いで、とても気持ちいいです。

もし一人で「これからどうしよう?」と考え続けていたら、このようには考えが進まなかったと思います。アプリシエートの中で相互にインスパイアし合う対話ができたからこその結果です。これまで3回の「アプリシエート」に参加してくださった皆さんに深く感謝したいです!「SF20周年プロジェクト ~70歳での卒業に向けて~」の具体的中身が明らかにできる段階になったら皆さんにお伝えしていきますので、楽しみにしていてください♪

SF伝道者の四方山話 No.31 青木安輝” に対して2件のコメントがあります。

  1. おっくん より:

    青木先生へ

     おはようございます。
     世間では大谷さんで盛り上がっておるようで、関係者も「同じ時代を生きていることがうれしい」とのこと。素人にはどれほどの偉業なのか計り知れないのは残念だが、報道から勇気をもらっているのも事実だ。

    【人のために】
     ・・・どうやらこの響きがSF実践者を深く浅く青木安輝という人物へ共鳴させていく原理なのかもしれない。人は誰でも人のために役に立ちたいという願望はあると思いたい。
     自己にとどまることなく、他者尊重の中に新しい道を見つけていく。そのためには武器が必要で、その柱がソリューションフォーカスなのかもしれない。私には確かにそうであると思う。

     「やるべき目的が定まる。目的が定まると迷いさえも楽しめる自分になる」とこんなにかっこ良くはいかないけれど、少しは大谷さんの気持ちに近づけるようでしょ!

     もうすぐ20年。もうすぐ70才。ワクワクしてきますね。年齢だけは私も少し遅れて先生のあとを追いかけてますよ。楽しみたのしみ。  おっくん

    1. 青木安輝 より:

      おっくん、いつもコメントをありがとうございます。「目的が定まると迷いさえも楽しめるようになる」って名言ですね!実際そんな気がします。

      70歳・・・・・うわ~、そんなところに近づいてるんだあって感慨深いです。なんとなくその年齢を迎えるのではなくて、目標を持てるってのはありがたいことだと思いました。ま、自分に可能な範囲でこれからの4年間を充実させたいと思います!

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